【省エネ住宅】に関する記事一覧

裏磐梯の別荘

2010年3月26日

長期優良住宅で計画している裏磐梯の別荘計画の実施設計が着々と進行しています。


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外観は切り妻のこんな形。小屋裏が2階になっています。
なかなかかわいい外観です。

ここは、積雪量を3mで計算しなければならない地域。
だから、屋根形状もこんなかんじになるんです。しかし3mはすごい。
ですから、この雪の量はとても重要で、雪の重量から壁の量が多くなったり、基礎を高くしたりしなければなりません。


ここまではわかりやすいんですが、設計を進めていくと、屋根から落ちる雪の溶け易さから屋根の方向を考える必要があったり、室外機や給湯器をどうするか、玄関をどうするかなど、いろいろなことが出てくるんです。
なんといっても3mですからね。
東京の常識は通じません。

狭い日本でも、気候の差でいろいろなことに影響することを改めて感じます。(森川)

投稿者 ooto : 11:27

NO.35_KM-HOUSEが完成引き渡し

2010年3月17日

NO.35_KM-HOUSEを更新しました。


NO.35_KM-HOUSEは、無事検査も通り、引き渡しが終わりました。
今回は、引っ越し前の完成写真を掲載しました。

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このプロジェクトは、KMさんにはじめてご連絡いただいてから完成まで約1年6カ月が経過しました。
2世帯住宅であること、鉄骨構造4階建てであること、確認申請に時間が掛かったことなどが時間が掛かった要因です。
しかし、建て主家族はもとより、建設会社の協力もあり何とか完成にこぎつけました。


20100317_02.jpg

間口が狭く、奥行きが長い、いわゆるウナギの寝床と言われる敷地であり計画上、大きな規制になりました。
また近隣商業地域なので、高度斜線、日影の厳しい規制がありました。
この計画では、道路斜線を使わず、天空率という方法で、高さ制限をクリアーしています。
こういった敷地の計画は本当に難しく、慎重に計画を進める必要があります。

実はこの計画、建て主から、初期には大手ハウスメーカーP社でプランを検討したことを教えてもらいました。
しかしこの敷地は、大手ハウスメーカーのP社といえども、設計上制限が多すぎて対応できなかったとのことでした。

私たちの事務所では、最近こういった難度の高い都市型狭小敷地の3階4階建て住宅の設計を多く手掛けるようになりました。
背景には、住まい手の都心回帰の動きがあると思われます。
都市型住宅の需要は、旺盛であり、私たちも住まい手の期待に応えられるよう一層の経験を積んで行きたいと思っています。

投稿者 ooto : 19:52

NO.35_KM-HOUSEを更新(オープンハウス開催)

2010年3月 3日

オンライン設計室NO.35_KM-HOUSEを更新しました。

現場では最終仕上げ工事が進んでいます。
外部は玄関前の工事を除き、ほぼ完成しました。


20100303_01.jpg

壁の塗装やクロスは終わっており、床工事を残すだけの段階にまで進んでいます。
白系の壁が仕上がると、室内は明るく感じます。

各階では、床のコルクタイル工事が進んでいます。
今回は、ダーク系のコルクを使って落ち着いた感じに仕上げています。

コルクは、一枚一枚丁寧に手で張り付けていきますので、時間が掛かります。
コルクの表面は、一枚一枚適度にムラがあるので、全体で見るとそれが自然な感じになります。

20100303_02.jpg


20100303_03.jpg


あとは、電気や設備の最後の取り付けが行われます。

施主への引き渡しが近づき、現場は仕上げ工事の佳境に入っています

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■オープンハウスのお知らせ

クライアントのご厚意で、オープンハウスを行うことが出来るようになりました。

敷地は以下の通りの、あまり恵まれた条件ではありませんでしたが、古くからここにお住まいのクライアントと、話し合い、いろいろ工夫を重ねて、じっくり練り上げてた住宅です。
都心部の狭小住宅の典型的な事例です。


1,敷地面積51.7m2(15.7坪)の狭小地
2,間口(4.1m)が狭く、奥行き(12.6m)が長い所謂ウナギの寝床で、なおかつ北向き。
3,家族7人が住む、2世帯住宅
4,耐火構造、高度斜線、日影規制などの法律が厳しかった。
5,周囲の建物が近接していて、工事が難しかった。
6,地盤があまり良くなかったので、杭工事が必要だった。


公開日時:2010年3月6日(土)10:00〜17:00頃まで
場所:東急東横線中目黒駅から徒歩7分

ご希望の方は、こちらまでメールを下されば、詳しい地図をお送りいたします。
ooto@taikeisha.net

投稿者 ooto : 21:15

NO.35_KM-HOUSEを更新

2010年2月24日

NO.35_KM-HOUSEを更新しました。

現場は、大工工事、家具工事がほぼ終わり塗装工事に入ってきました。
塗装は最終工程であり、そのまま仕上げとなるので一番気を使います。

家具は、コストダウンのため、おおよそ大工が箱をつくり、扉は建具や、引出類は家具屋が担当しています。

家具や扉の仕上げは、塗装仕上げなので塗装工事が、比較的多い現場だと思います。
今回、塗装屋さんの職人チームに声をかけてみました。

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20100224_02.jpg

古沢塗装屋さんのチームです。
現場では、一心不乱に塗っていらっしゃるので声をかけるのに躊躇しましたが、気軽に応じてもらえました。
現場ではタオルを頭に巻いている塗装屋さんを良く見かけますが、剣道巻きと言っていらっしゃいましたが、風呂帰りのおばちゃん巻きと言ってもよいもので、少し滑稽です。(笑)

現場は、最後の仕上げが急ピッチに進んでいます。

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■オープンハウスのお知らせ

クライアントのご厚意で、オープンハウスを行うことが出来るようになりました。

敷地は以下の通りの、あまり恵まれた条件ではありませんでしたが、古くからここにお住まいのクライアントと、話し合い、いろいろ工夫を重ねて、じっくり練り上げてた住宅です。
都心部の狭小住宅の典型的な事例です。


1,敷地面積51.7m2(15.7坪)の狭小地
2,間口(4.1m)が狭く、奥行き(12.6m)が長い所謂ウナギの寝床で、なおかつ北向き。
3,家族7人が住む、2世帯住宅
4,耐火構造、高度斜線、日影規制などの法律が厳しかった。
5,周囲の建物が近接していて、工事が難しかった。
6,地盤があまり良くなかったので、杭工事が必要だった。


公開日時:2010年3月6日(土)10:00〜17:00頃まで
場所:東急東横線中目黒駅から徒歩7分

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投稿者 ooto : 16:26

オンライン設計室NO.36_TT-HOUSEのQ値計算

2010年1月25日

オンライン設計室NO.36_TT-HOUSEでは、建物の断熱性を検討しながら、計画を進めています。

そのためここでは、Q値(熱損失係数)という建物全体の熱の逃げにくさを検討しながら計画を進めています。
断熱性は、住宅の省エネ性と直結する大切な性能であることは言うまでもありません。

Q値とは、住宅全体の、熱を損失する係数であり、その結果それは住宅の断熱性能を表します。

住宅の全体の熱損失を少なくするためには、天井・屋根、そして床から熱が逃げるのを少なくする、つまり断熱材の仕様を上げるだけではなく、サッシやドアなどの開口部からの熱の損失や、換気による熱の損失を少なくすることで、達成されます。

20100125_01.jpg


このQ値計算をして気がつくのですが、壁や天井床などの断熱工法を、グレードアップしただけでは、住宅全体の断熱性を上がりにくいのです。ここでは、意外と開口部からの熱の損失は影響が大きいのです。
つまり、熱損失が少ないサッシやガラスの使用が必要になってきます。
最近では、ペアーガラスは最低限であり、LOW-Eガラスという仕様のガラスを使うことも必要になってきます。
つまり、全体のバランスが必要になるのです。


今回の裏磐梯計画は、長期優良住宅であることからも、次世代省エネルギー基準以上の仕様が必要になります。裏磐梯は、次世代省エネ基準の2地域であり、それに適合するような計画が求められています。

20100125_02.jpg


この裏磐梯計画では、Q値が1.25というように、非常に良いものになっています。
2地域の次世代省エネ基準では、Q値は1.9以上が求められていることから見ても、非常に良好です。
断熱材はセルロースファイバー、サッシに木製サッシ+LOW-Eガラスを採用していますが、特殊な仕様を採用して入るわけではありません。


なぜ、Q値が良いか考えてみましたがその理由は、特殊な断面計画にあることが分かりました。
今回の住宅は、屋根が大きく、2階の桁側は外壁面がまったくありません。
デザイン上意識していたわけではありませんが、丁度木曽の白川郷のような断面をしています。

つまり床面積の広さに対して、外壁の割合が非常に少ないからです。外壁が少ないので、熱が逃げることも少ないということなのですね。
喩えれば、人間が丸まって、表面積を少なくすることで寒さが和らぐのと同じ理由ですね。
そう考えると、白川郷を作っていた先人達は、Q値を計算しなくても暖かい住宅のデザインを行っていたということですね。


最後に一言。
先日『アバター』を2Dで見ました。
美しいすごい映像の世界でした。
是非もう一度今度は3Dで見てみたいと思いました。

投稿者 ooto : 12:25

オンライン設計室NO.36_TT-HOUSEを更新

2009年12月16日

オンライン設計室NO.36_TT-HOUSEを更新しました。

広大な敷地に、どのような形状の家を置くか、いろいろとスタディーしました。
当地は、最大積雪量が、3メートルの地域です。
また国立公園内に位置し、建築形状の規制があります。

まず、前提条件として以下のことを考慮しました。


 1,磐梯朝日国立公園内なので、公園法の規定で、基本的に切妻屋根としなければならない。

 2,冬の雪対策を考慮した屋根設計が必要。

 3,約2,000坪という広さの敷地の中で、どのようなたたずまいの別荘が似合うか。


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20091216_03.jpg

以上の条件を念頭に入れ、マス模型をつくりながら、基本形状を煮詰めていきました。
敷地模型を、現地に持ち込み、マス模型を置いて、イメージしながらスタディー行いました。

投稿者 ooto : 17:10

長期優良住宅に対応した住宅設計

2009年12月14日

当事務所でも、長期優良住宅に対応した住宅設計が可能です。


現在設計中の、オンライン設計室NO.39_TT-HOUSEも長期優良住宅に対応した仕様で計画中です。


長期優良住宅は、様々なメディアから語られていますので、ここでは簡単に述べますので、詳しい事は国土交通省のホームページなどをご参照ください。


20091214_01.jpg
長期優良住宅として設計中(NO.36_TT-HOUSE)


長期優良住宅は、耐震性、省エネ性、維持管理性に優れているなど、現在建築基準法で定められている以上の、仕様を満足した住宅です。

また、将来的に定期的に維持管理を行い、それを記録して残し、長期にわたってきちんとした住宅の状態が保たれるようになっています。
そしてこのように計画された住宅は、不動産的な価値が将来的にも、担保されるようになります。


これまで、日本のこれまでの住宅は、新築後十年以上経過したものは、ほとんど不動産的な価値が無くなってしまいます。
つまり将来的に、住宅を売りたいという状況になった時に、売れないということになってしまいます。

自動車の売買を例にすれがわかり易いと思いますが、車検や点検整備がきちんと行われてもの、将来的にも高く売れます。


このようなきちんと設計された住宅が増えて行けば、将来的に中古市場も活性化されることを想定しています。


長期優良住宅を採用した場合でも、現在の当事務所の仕様をベースにすれば、少々コストアップになりますが、税金や場合によっては助成制度の活用により相殺される場合が多くなると思われます。

ただし、長期優良住宅は、設計条件が付随しますすので、全ての計画が可能ではありません。また、申請・認可に多少時間が掛かります。

詳しくは、当事務所までお問い合わせください。

投稿者 ooto : 12:37

オンライン設計室NO.36_TT-HOUSEを更新

2009年11月 3日

オンライン設計室NO.36_TT-HOUSEを更新しました。

秋も深まった11月初旬に、裏磐梯の現地調査に再度伺いました。

今回は構造設計の山領氏、施主のTTさんも同行してもらい、現地をゆっくり視察しました。


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7月に伺った時は異なり、木々の葉も落ち始め、敷地の様子も一変していました。
7月には雑草で足が踏み込めなかった場所をしっかり歩くことが出来、敷地の全体をしっかり見ることが出来ました。

車には模型を積み込み、現地で重ねて見ることで、建築のイメージを膨らますことが出来ました。

20091103_02.jpg


今回は、近くにあるTTさんの実家の温泉旅館に泊めていただき、ゆっくりと過ごすことが出来ました。
翌日には、喜多方で美味しいラーメンをいただき、また蔵の町を散策することができました。

投稿者 ooto : 23:53

NO.35_KM-HOUSEを更新

2009年9月28日

NO.35_KM-HOUSEを更新しました

正式な真北測量を元に、プランニングを再検討した結果、4階の面積が当初計画に比べて、小さくなることが判明しました。
敷地の真北に対する傾斜角度、敷地形状などが計画にシビアに影響しています。

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その結果、4階を両親のスペースにすることは、面積上不可能になりました。
子世帯は、2層必要なので、その結果、2階は親世帯、3,4階は子世帯になることが決定しました。

20090928_04.jpg


その他、施主の希望を整理して、計画をとりまとめました。
今回は、敷地のシビアさが、デザインやプランニングに計画に反映されています。


また施工者は、工務店4社に見積を依頼した結果、シマダ建設に決定しました。
シマダ建設には、NO.34_AB-HOUSEやNO.22_SB-HOUSEの工事をお願いしています。
工務店が決まり、無事工事契約を結びました。

20090928_03.jpg


確認申請は、約3カ月掛かりました。
書類の厚みは約9センチあります。
建築基準法の改正後、ともかく煩雑化していることが、施主にとってどれだけ役にたっているか疑問です。
こんな法律改正が、建築界の生産性を著しく落としていることは間違いありません。
こんなところにも、官僚中心のしわ寄せが来ています。

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投稿者 ooto : 18:54

新プロジェクトのご紹介

2009年9月10日

オンライン設計室の新しいプロジェクトNO.36_TT-HOUSEがはじまります。

福島県の裏磐梯で、別荘の計画が始まります。

福島県出身で、神奈川県にお住まいのttさん所有の土地に、別荘を設計します。

いつも、都心部の狭い土地に計画することが多いので、こんなに敷地にゆとりのある計画は楽しみです。

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裏磐梯の冬の気候は、豪雪であり厳しい環境ですので、それに応えられるような仕様を設計する必要があります。


周囲は豊かな自然があるので、それを満喫できるような計画にしていこうと考えています。

敷地面積は、約2000m2で、計画建物は30坪程度の予定です。

完成は、来年夏頃の予定です。

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投稿者 ooto : 18:20

NO.35_KM-HOUSEを更新

2009年6月13日


NO.35_KM-HOUSEを更新しました。
今回は、敷地調査と第1回目の提案です。


敷地はは、都心の私鉄駅から徒歩5分の近隣商業地域です。
賑わいのある商店街のはずれで、まわりでは飲食店や物品販売店も営業しています。


ここは、施主(30代)の実家であり、現在はご両親(60代)が居住しています。
また施主のお母さんの生まれ育った場所であり、周囲にはご友人が多く住まわれており、近隣との関係は非常に良好です。
この地に、子世帯5人と親世帯2人の合計7人の2世帯住宅を計画するものです。


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以前設計したNO.22_KI-HOUSEも、大世帯の住宅でした。
計画当初、11人が住む、3世帯住宅でした。

核家族の住宅と異なり、条件が複雑になるので、設計は大変ですが、それゆえの楽しさ、充実感があります。
世帯が増えれば、世帯分だけの個性があるので、一つの住まいにまとめるには、話し合いと納得が大原則です。
核家族住宅に比べて、社会性や公共性といってもよいようなものが必要です。

そういう意味で、2世帯住宅は、設計に核家族以上の時間が必要です。

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今回の計画も、これに近い設計条件です。
敷地の違いは、山の手の繁華街と、下町という差でしょうか。


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投稿者 ooto : 13:06

オンライン設計室の新プロジェクトが始まります。

2009年4月19日

オンライン設計室の新プロジェクトが始まります。
NO.35_KM-HOUSEというプロジェクトで、4階建ての2世帯住宅です。

このプロジェクトは、都内の比較的大きな私鉄駅近くの近隣商業地域で、2世帯住宅を設計します。
敷地は、51.7m2(15.7坪)という狭小地であり、隣家は迫って、敷地境界線近くに建っています。
近隣商業地域なので、周囲には、3階建てから6階建てまで、比較的高い建物が密集しています。
この敷地に、2世帯で合計7人の家族が住むための住宅を計画します。


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計画地は、親世帯が古くから住んでいる土地で、20年ほど前に建てられたメーカー住宅が建っています。
この住宅(アイボリーの住宅)を取り壊して、4階建ての2世帯住宅をつくる予定です。

敷地周辺は、飲食店や雑貨屋などお洒落な店が多く、洗練された都会的な雰囲気の環境です。

20090420_01.jpg


敷地は、間口×奥行きが約4.1メートル×約12メートルと、間口が狭く、いわゆるウナギの寝床です。
この不利な条件の敷地を最大限活用して、2世帯住宅を設計しなければなりません。
また斜線制限や日影制限も厳しいので、これらのクリアーしなければなりません。


20090420_02.jpg


ところで、この住宅の設計を依頼されるきっかけは、NO.22_SB-HOUSEをホームページで見付けていただいたことで、相談を受けました。
実際に、SBさんのお宅に伺って、住宅を体験していただきました。SB-HOUSEも、狭い敷地に建つ4階建ての住宅です。
それがご縁で、設計を担当させていただくことになりました。

難しい条件の設計ですが、じっくりと取り組み、条件を克服した住宅をつくるつもりです。
このプロジェクトのキーワードは、狭小地、間口が狭い、2世帯住宅、4階建てです。

投稿者 ooto : 23:09

RC構造と外断熱構法−その2

2008年8月12日

ここではは、外断熱工法の各種具体例をあげてみます。
外断熱工法という言葉は、最近よく耳にすると思いますが、建築工法的には、まだまだ発展途上の工法です。

単純にRC構造の外壁の外側に断熱材が張れば、完成と思われますが、実はいろいろクリアーしなければならない問題があります。

それらは、主に断熱材の外側に張る外壁材との関係をどうするかということと、窓などの開口廻りの納まりをどうするかという2つの問題があります。


断熱材をどの時点で取り付けるかで分類すると、


1,断熱材打ち込み工法(先付け工法)

2,断熱材・後(あと)張り工法

に分類されます。

1,は、断熱材付きの型枠に、コンクリートを流し込む工法です。
メリットは、コンクリートと断熱材が一体化しているシンプルな点です。
工法的にシンプルなので、ローコスト化が可能です。

一方デメリットは、躯体の精度が悪いと、仕上げするときに壁面の補正が必要となり、最悪は断熱材を削る必要がある場合があります。
また断熱材が打ち込まれているので、コンクリートの打設状況を確認出来ないことも、デメリットの一つです。
仕上げ材も、比較的限られて来る点も、気になります。

この工法の例は、NO.19_SY-HOUSEがあります。
ここでは、断熱材(炭酸カルシューム板)の上に、モザイクタイル張りとしています。

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NO.19_SY-HOUSE(炭酸カルシューム板+白いモザイクタイル)


2,は、コンクリート打設後、状況を確認してから断熱材、又は断熱材付きの仕上げ材を張るものです。
この点の良いのは、コンクリートの躯体をきちっと作ってから断熱工事にはいるので、工程一つ一つをきちんと確認できることです。

NO.27_TD-HOUSEでは、スタイロフォーム張りの上に、サイディング張りとしています。
これは非常にシンプルなものですが、この工法は耐火建築物を要求されるときは、難しいというデメリットがあります。

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NO.27_TD-HOUSEの外観。サイディングの部分が外断熱工法


またNO.21_MM-HOUSEでは、断熱材を裏打ちしたボードを、張りました。
仕上げの種類はいろいろ選択が可能でしたが、ここでは、モルタル塗りの上に、光触媒塗料を塗布しています。

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NO.21_MM-HOUSEの外観。

以上が、外断熱工法の各種工法の概要です。

どの工法を選ぶかは、地域による法的な制限の相違、コスト、仕上げ材をどうするかなどから、最善のものを選択するというのが基本となります。


以下は、NO.27_TD-HOUSEの外断熱工事のプロセスです。
ちなみに、ここでは屋根工事も含めて外断熱工事としています。

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サイディング下地

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断熱材張り込み

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サイディグ張り

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屋上防水ではなく、屋根を張る

投稿者 ooto : 13:22

RC構造と外断熱構法−その1

2008年6月 9日

最近『外断熱構法』という言葉を耳にすることが多いと思います。
外断熱構法とは、その名の通り、建物の外側で断熱する構法です。この外断熱構法は、昔からあるのですが、一般的に普及してきたのは、つい数年前からというのが現実です。

一方、TVのCMなどで『外張り断熱構法』というものも耳にします。


この場合外断熱構法と、外張り断熱構法、大きな相違があるので、注意が必要です。

専門的に言いますと、『外断熱構法』とは、蓄熱体であるRC構造体や、石造などの建築物の外側を断熱材で覆い、暖まったまたは、冷えた熱を、外に放熱するのを防ぐ断熱構法を言います。

一方、外張り断熱とは、木造などの蓄熱性の低い建物の外側に断熱材を張る構法で、蓄熱性を利用しないという意味で、異なった考え方の構法なのです。

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(事例1:外断熱構法のRC住宅・SY-HOUSE)


ここで、まず『蓄熱性』ということを説明します。
蓄熱性の高い物質とは、熱を物体内にためて置きやすい性質があるものを言います。

一番分かりやすい例ですが、石焼き芋を焼くときに使う石をイメージしてください。
石は、熱くなりにくいのですが、一度熱くなると長時間、冷えません。
土の中にあれば、翌日でも暖かい状態が保たれます。
ですから、石は蓄熱性が高い物質です。

同様にRC(コンクリート)は、砂利や砂などで出来ており、石とほぼ同じような物質であり、蓄熱性が高い材料です。その他、水なども蓄熱性が高い材料です。

20080609_02.jpg
(事例2:外断熱構法のRC住宅・MM-HOUSE)

一方、木をイメージしてください。木は、熱くなっても、すぐに冷えてしまいます。
アルミや鉄などの金属も放熱しやすい材料です。ですから、主に木材で出来ている木造住宅は、蓄熱性が低い建物ということになります。


外断熱の一番の特徴は、蓄熱性が高い物質の外側を、断熱材で覆うことで、熱を外部に放熱しにくくするということが、一番のメリットです。

その結果、冬は一度暖まれば冷めにくく、夏は一度暖まれば冷めにくい室内空間が出来ます。
一日を通して、温度差があまり無い快適空間をつくり出しやすのが特徴です。

寒い冬の朝、蓄熱性によって前夜の暖かさが残るという室内空間が、外断熱構法一番のメリットでしょう。また熱を外に逃がしにくいという意味で、エコロジカルな構法だと言えます。

熱を室内に取り込む方法は、太陽光などの自然エネルギーを使う方法と、ガスや電気などを人工的に熱に変換して使う方法があり、一般には両者をミックスして、効率が良い温熱環境をつくるのが、目標です。


次回は、RC構造の住宅における、いろいろな外断熱構法を紹介する予定です。

投稿者 ooto : 12:34

RC構造の住宅その3-杭工事編

2008年4月17日

地盤が悪い場合は、杭工事が必要になる場合があります。
特にRC構造の建築は、木造や鉄骨造に比べ思いので、気をつける必要があります。

NO.27_TD-HOUSEの場合、地盤調査の結果、支持地盤まで約22メートルの深さがあることが判明しました。

また調査の結果、砂質系(シルト層)の地盤で、液状化の危険があることも判明しました。液状化とは、地震時の揺れで、固体状の堅かった地盤が、一気に液体のように崩壊する現象で、海岸や河川敷など起こりやすい傾向にあります。
このTD-HOUSEでは、液状化対策として安全率を考えた杭設計となっています。

p-1.jpg

またこの敷地は、間口が約5メートルと狭いの、重機の回転や作業性を考えると、杭構法も限定されてしまいます。
今回は、これらの敷地条件から、細径(28センチ)の鋼管杭を採用しています。この細径の鋼管杭は、敷地が狭い場合に使うことが多くNO.22_SB-HOUSEでも採用しています。

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その他の杭構法としては、NO.19_SY-HOUSEや、NO.20_KI-HOUSEで採用したPHC杭(既製コンクリート杭)や、NO.3_B-HOUSEで採用したBH杭(場所打ちコンクリート杭)などがあり、敷地条件などを考えて、最良の構法を選択します。

また一般的に、東京西部の山の手は、関東ローム層という良質の地盤が出ることが多く、杭工事は必要がない場合が多くあります。
例えばNO.10_MK-HOUSENO.21_MM-HOUSEなどがその例です。

なお、ボーリング調査様子は、NO.23_YA-HOUSEをご覧いただければ、分かりやすいと思います。
なお、調査費用は、深さによって左右しますが、おおよそ25〜35万円程度必要です。

投稿者 ooto : 22:42

RC構造の住宅その2-構造計画編

2008年3月24日

RC構造は、壁式構法とラーメン工法があります。
建築規模として、比較的小さな住宅では壁式構法が多く採用されます。

壁式構法はその名の通り、壁を組み合わせて支える構法です。
ただし、壁構造は、あまり大きな空間、例えば体育館、ショッピングセンターなどの空間をつくることは、少々不得意です。
住宅レベルの小さな空間では、ジャストサイズであり、採用されることが多いです。


plan-2.jpg
壁式構造には柱がない(ラーメン構造)


NO.27_TD-HOUSEの計画をご照下さい。

ただし壁式構造は、計画上少し制限があります。
直方体の空間とは、壁が6面そろってを、安定した立体が完成出来ますが、面が不足すると強い立体をつくることが出来ません。
例えば、マッチ箱をイメージしていただきたいのですが、マッチ棒の入った引き出し状の箱を抜いてしまった外側の立体=4面は、すぐにつぶれてしまいます。
例にあげると間口が狭い建物に、ビルトイン駐車場を設置すると壁面が不足して、バランスを崩してしまいがちです。

plan-1.jpg
ラーメンには、柱が必要


一方ラーメン構法は、柱と梁によって支えられる軸組み構法の一つです。
比較的大きな空間をつくることが得意です。ただ柱や梁のサイズが大きいので、内部空間の中に締める割合が高いので、じゃまになりがちです。従って、住宅の構造としては少数派です。

さて、実例のNO.27_TD-HOUSEでは、壁構造が採用されています。
その理由は、間口が狭いので、少しでも内部スペースを確保したいことが第一の理由です。
計画的には、2、3階に跳ね出し部分があったり、北側斜線でセットバック部分あたっり、一部高い天井があったりと、難しい条件でしたが、構造設計工房デルタの久田氏に、綺麗な構造躯体をつくっていただきました。
はじめは少々漠然としたイメージで、スケッチしていたのですが、模型をつくり、構造も徐々に視野に入れながら、つくっていきます。
NO.5_ON-HOUSEやNO.19_SY-HOUSEなどは、構造デザインの山領氏の協力を得ています。
いずれにしても、良い住宅を作るには、優秀な構造設計者の協力が必要となります。

□RC壁式構造の実例
NO.10_MK-HOUSE
NO.21_MM-HOUSE
NO.27_TD-HOUSE

□RCラーメン構造の実例
NO.5_ON-HOUSE
NO.19_SY-HOUSE

sy-1.jpg
SY-HOUSE


sy-2.jpg
SY-HOUSE

ところで、RC住宅の構造計画のプロセスはおおよそ以上なのですが、最近構造偽造事件を受けた、建築基準法の改正で、構造設計に大きな変化が生じています。
例の偽造事件で問題になったのは高層マンションなのですが、国土交通省は、法律改正で、低層の戸建て住宅レベルまで、規制を厳しくしました。
そのため、RCを含む全ての構造設計で、フレキシビリティがなくなり、設計の自由度が制限されてしまいました。現在まだ建築基準法の改正について収集がついていない段階ですが、今後基準の見直しを望むところです。

投稿者 ooto : 11:20

雑誌掲載-SY-HOUSE

2007年9月22日

現在発売中の、住まい系の雑誌"EXE 2007.11月初秋号"に、NO.19_SY-HOUSEのオーナー住戸が紹介されています。

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2つ下のブログでも紹介していますが、完成後2年ほど経過して、住まいと住み手が馴染んで、程良くバランスしています。
お庭も定期的に、お手入れしているようで、室内と一体的になっており、とても居心地良い空間です。

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ところで、この庭で、面白いものを発見しました。
よく見ると、小さなガラスの水槽があるのですが、中にはなんとかわいいメダカが泳いでいました。
メダカなんて思われる方もいらっしゃるかもしれませんんが、実は、自然界では絶滅危惧種であることをご存じでしょうか。
ブラックバスなどの、外来種の魚が増えすぎて、メダカ、タナゴ、フナなどの小魚を捕食してしまうそうでえす。大切に育てられているメダカは、この庭の空間には、ぴったり合っているように感じました。

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なお、この"EXE 2007.11月初秋号"は、大手の書店でしか置いていないようですが、通販でも購入できるようです。

SY-HOUSEの完成写真は、住宅・建築作品集でご覧下さい。
SY-HOUSEの出来上がるまでのプロセスは、オンライン設計室NO.19_SY-HOUSEでご覧下さい。
とくに、オンライン設計室では、土地選びの段階からの記録ですが、今読み返すと、いろんなことがありました。
読み物としても面白いと思いますよ。

投稿者 ooto : 12:04

NO.19_SY-HOUSE・作品集更新

2007年9月17日

オンライン設計室NO.19_SY-HOUSE内、オーナー住戸の写真を更新しました。

今回の撮影は、近日発売予定の雑誌の取材のために行われました。
ちょうど竣工2年後の様子で、撮影は、写真家の垂見孔士氏です。

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この住宅は、オーナー住戸と3戸の賃貸住宅の集合体です。
オーナー住戸は、3,4階にメゾネット形式で配置されています。
4階は、高度斜線で厳しく制限されています。
一番低い部分で2.1メートルですが、開口部の配置と傾斜天井で、全体としては天井の低さを感じさせない工夫をしています。

竣工時の写真では、家具が入っていなかったので、伽藍堂のような空間でしたが、今の姿では、落ち着いた家具で、SYさんらしい雰囲気で空間が整えられています。

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この計画では、北庭としての屋上庭園も重要な要素です。この屋上があることで、水平的な広がりをつくっており、また庭越しに都心の夜景が、美しく映えてみることが可能です。

このRC住宅は、打ち込み式炭酸カルシューム板で外断熱をつくり、外装はマイクロガード加工モザイクタイル張りで仕上げています。2年の経過では、外壁は竣工時の白さを保っいます。
また、コンクリートを蓄熱体として上部に活用しているので、緩やかな温度変化で、快適な内部環境を保っています。

投稿者 ooto : 16:53

鉄筋コンクリート造の外断熱

2007年5月15日

鉄筋コンクリート造の建物では、外断熱がとても有効です。

外断熱とは、建物を外側から断熱材ですっぽりとくるんでしまう断熱の方法で、大きな長所は、コンクリートの構造体を蓄熱体利用することで、外気の影響をうけにくく、内部の温度変化が少なくなり、保温性に優れるということです。
つまり、冬に室内を一度暖めたら冷めにくく、夏に冷やしたら暖まりにくくなるということです。

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当事務所でも、過去に鉄筋コンクリート構造で外断熱工法を使っています。

SY-HOUSE完成写真
MM-HOUSE工事プロセス)(完成写真

どちらも効果覿面で快適な室内環境です。

ちなみに、木造や鉄骨造の場合は間違われやすいのですが、外断熱とはいいません。これらの構造は蓄熱体ではないのでこの効果は期待できないのです。だから、鉄筋コンクリートの場合と区別するために、木造や鉄骨造の場合は外張断熱工法といいます。(森川)

投稿者 ooto : 10:40 | コメント (0) | トラックバック (0)

オンライン設計室NO.21_MM-HOUSE更新

2007年1月 9日

今日から本格的な仕事が始まりました。


2007年の日記第一弾は、新しく仕入れたデジカメの画像を掲載しました。

リコーのGRデジタルで、広角系の単焦点カメラです。
レンズの歪みが少なく、オプションレンズで35mm換算で、21mmの撮影が可能です。
携帯にも優れているので、現場で利用しやすいメリットがあります。
気分新たに、新しいカメラで現場を撮ってみたいと思っています。

このカメラ、マクロ撮影にも優れています。
今年は、被写体にグッと迫って、錆のいろいろとか撮ってみようかな(笑)

まずは手始めに、自宅の水槽を撮ってみました。
ハゼ科の愛嬌ある魚をクローズアップしてみました。

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さて、オンライン設計室のNO.21_MM-HOUSEを更新しました。
建設までのプロセスと、完成写真を掲載しました。

このプロジェクトは、設計から完成まで約2年を費やしました。
RC壁式構造・2階建ての専用住宅で、テーマはいわゆる『終の棲家』です。

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一般的な子育てのための住宅ではなく、子育てが終わった住まい手が、楽しく、そして気楽に生活していくことを設計のテーマとしています。

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また外断熱・床暖房などを採用したエコ住宅となっています。
また木や土などの自然素材を多く使った住宅です。

投稿者 ooto : 18:23

21xx_houseの外観

2006年9月19日

21xx_houseの養生シートが外されました。


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この住宅は、外断熱仕様のRC構造です。
外壁仕上げは、外断熱の上に亜鉛合金の菱葺きです。

亜鉛合金は、これまで、屋根や外壁に使ったことはありましたが、菱葺きという葺き方を外壁に使うのは初めてです。


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斜め四角張りというのでしょうか、昔のお店の外壁なので見かけた板金仕上げです。
一枚一枚、職人が丁寧に張り重ねて仕上げました。
仕上がり具合はとても良好で、落ち着いたシックな表情を醸し出しています。

一般的に工事中は、緑の網の目の半透明のシートで覆われることが多いので、工事中から外観の全体像が眺められるので、随時外観をチェックできます。

しかし今回、近隣への騒音防止のため、白い不透明なシートを養生シートとして使用していたので、施工中に全体が眺められなく、とても不便で、不安でしたした。

しかしシートを外して、全体が現れた時に、その不安は払拭されました。

最近の住宅デザインは、ツルンとして、ノッペリした表情の外観が多いのですが、このような豊かな表情もなかなか良いと感じています。

デザインの方向性は、施主の好みが反映されますが、こういった豊かな表情を好まれる施主が徐々に増えているように感じています。

投稿者 ooto : 09:17

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