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2008年4月17日
RC構造の住宅その3-杭工事編
地盤が悪い場合は、杭工事が必要になる場合があります。
特にRC構造の建築は、木造や鉄骨造に比べ思いので、気をつける必要があります。
NO.27_TD-HOUSEの場合、地盤調査の結果、支持地盤まで約22メートルの深さがあることが判明しました。
また調査の結果、砂質系(シルト層)の地盤で、液状化の危険があることも判明しました。液状化とは、地震時の揺れで、固体状の堅かった地盤が、一気に液体のように崩壊する現象で、海岸や河川敷など起こりやすい傾向にあります。
このTD-HOUSEでは、液状化対策として安全率を考えた杭設計となっています。
またこの敷地は、間口が約5メートルと狭いの、重機の回転や作業性を考えると、杭構法も限定されてしまいます。
今回は、これらの敷地条件から、細径(28センチ)の鋼管杭を採用しています。この細径の鋼管杭は、敷地が狭い場合に使うことが多くNO.22_SB-HOUSEでも採用しています。
その他の杭構法としては、NO.19_SY-HOUSEや、NO.20_KI-HOUSEで採用したPHC杭(既製コンクリート杭)や、NO.3_B-HOUSEで採用したBH杭(場所打ちコンクリート杭)などがあり、敷地条件などを考えて、最良の構法を選択します。
また一般的に、東京西部の山の手は、関東ローム層という良質の地盤が出ることが多く、杭工事は必要がない場合が多くあります。
例えばNO.10_MK-HOUSEやNO.21_MM-HOUSEなどがその例です。
なお、ボーリング調査様子は、NO.23_YA-HOUSEをご覧いただければ、分かりやすいと思います。
なお、調査費用は、深さによって左右しますが、おおよそ25〜35万円程度必要です。
投稿者 ooto : 2008年4月17日 22:42 ツイート