2012年7月19日
10年後のリフォーム
オンライン設計室NO.11_TN-HOUSEが、築10年経ったことで、メンテナンス・リフォームをしています。
きっかけは、木製バルコニーの部分補修が必要ということで、家全体をチェックして、丁度良い機会なので、外壁や屋根の塗装の塗り替えも行うことにしました。
この10年間での戸建て住宅ブームを背景に、新しい建材の開発は頻繁に行われてきました。
当時最先端と思われていた材料は、いまでは標準化したり、当時のあった材料が今では手に入らなかったりと、変化が激しいことを痛感しました。
この住宅は日当たりが良い場所に建つので、一番感じたのが、外壁のシーリング材の劣化でした。
シーリングの打ち直しを行い、再塗装を行っています。
化学製品の進化は早く、当時はウレタン塗装が、良い仕様でしたが、現在ではグレードが高い、シリコン塗装が標準です。
また屋根の遮熱塗料は、昨今の省エネ指向が後押して、標準塗装になってきました。
ところで、設計者の、建物のメンテナンスに対するかかわり方について、再考させられました。
設計者として、1年目に行われる点検は当然行っているのですが、その後は何か問い合わせが無い限り、建物を見る機会はなかなかありません。
しかし今回リフォームを見て感じたことは、もう少しこまめに、例えば3年程度で設計者がチェックしていれば、10年目のメンテナンス・リフォームもずっと軽減出来たなということです。
建て主さんは毎日生活していれば、中々住宅の変化に気がつきにくいものですし、長い年月が経過すると、設計者に声を掛けづらい部分もあると思います。
そういった部分を改善した、設計者と建て主の、新しいお付き合いの方法が、今後は必要なことだと感じています。
投稿者 ooto : 2012年7月19日 14:51 ツイート