【耐震リフォーム】に関する記事一覧
10年後のリフォーム
オンライン設計室NO.11_TN-HOUSEが、築10年経ったことで、メンテナンス・リフォームをしています。
きっかけは、木製バルコニーの部分補修が必要ということで、家全体をチェックして、丁度良い機会なので、外壁や屋根の塗装の塗り替えも行うことにしました。
この10年間での戸建て住宅ブームを背景に、新しい建材の開発は頻繁に行われてきました。
当時最先端と思われていた材料は、いまでは標準化したり、当時のあった材料が今では手に入らなかったりと、変化が激しいことを痛感しました。
この住宅は日当たりが良い場所に建つので、一番感じたのが、外壁のシーリング材の劣化でした。
シーリングの打ち直しを行い、再塗装を行っています。
化学製品の進化は早く、当時はウレタン塗装が、良い仕様でしたが、現在ではグレードが高い、シリコン塗装が標準です。
また屋根の遮熱塗料は、昨今の省エネ指向が後押して、標準塗装になってきました。
ところで、設計者の、建物のメンテナンスに対するかかわり方について、再考させられました。
設計者として、1年目に行われる点検は当然行っているのですが、その後は何か問い合わせが無い限り、建物を見る機会はなかなかありません。
しかし今回リフォームを見て感じたことは、もう少しこまめに、例えば3年程度で設計者がチェックしていれば、10年目のメンテナンス・リフォームもずっと軽減出来たなということです。
建て主さんは毎日生活していれば、中々住宅の変化に気がつきにくいものですし、長い年月が経過すると、設計者に声を掛けづらい部分もあると思います。
そういった部分を改善した、設計者と建て主の、新しいお付き合いの方法が、今後は必要なことだと感じています。
投稿者 ooto : 14:51
小さなリフォーム工事(NO.31_NM-HOUSE)
オンライン設計室NO.31_NM-HOUSEを更新しました。
前回の耐震リフォームから、4年が経過しました。
今回は、マイナーチェンジのリフォームを行いました。
前回のリフォーム工事でやり残した、老朽化した屋根の吹き替え、外壁の補修と塗り替え、一部サッシの取り替え、そして間接照明化などを行いました。
大規模な改修ではないので、目立ったところは無いのですが、築後40年近く経ったので、全体的に老朽化したところに手を加えて、長持ちさせて、断熱性や気密性を上げるためにサッシを取り替えました。
またこの4年の間に、家族構成も変わりました。
そのため、新しい家族構成に合わせた住宅のカスタマイズも必要になりました。
このように生きた住宅とは、その時時で手を加えながら、家族とともに寄り添って、生きていくものだと思います。
NMさんには、自分が住んでいる住宅に対する、強い愛情が感じられます。
設計者としても、家や家族のの歴史とともに一緒に伴走して、本当の意味での家づくりに参加できて嬉しいかぎりです。
投稿者 ooto : 00:15
小さなリフォーム
完成後3年ほど経過した、オンライン設計室NO.31_NM-HOUSEで、小さなリフォームを行っています。
今回は、その中で行った天井間接照明のリフォームの様子です。
はじめの写真の通り当初は、天井が20センチほど凹んだ部分に、シャンデリアランプが架かっていました。
このシャンデリアは、スチールと陶器製を組み合わせたものであり、すごく可愛いのですが、残念ながら照度が暗く、日常的に明るさが足りないということで、改善を行いました。
この部分天井の凹んだ形状を利用して、照明器具用のポケットをつくり、そこへ蛍光灯を仕込み、間接照明に替えるデザインを行いました。
シンプルな設計ですが、綺麗にかつ明るさが十分な天井が出来上がりました。
たったこれだけのことですが、リビングが広々と感じられるようになりました。
また光源が見えない間接照明は、目に優しく、空間を美しく演出してくれます。
投稿者 ooto : 13:33
テラスのウッドデッキ塗装
自宅の2階のテラスのウッドデッキを自分で塗装しました。
ウッドデッキ材は、40×80の断面の針葉樹注入材です。
今年で住宅は築8年目になりますが、3年目にもう一度塗装しています。
2回目の塗装後、5年が経過し経年変化したので、再塗装しました。
・腰が痛い(笑)
設計当初想定していたより、デッキ材は、良く持っています。
日当たりが良く、風通し良いという環境条件もあるからでしょうか。
止め金具のビス穴もそれほど緩むことなく、一部はドライバーで締めなおして問題ありません。
また木材の腐りも全くなく、強度の低下もありません。
ただ、表面の細かなひび割れは増えましたが、これは人間の小じわと一緒なので、それなりに味が出たと、ポジティブに考えます。(笑)
・塗装後。てかりは時間が経過すれば落ち着きます。
今回は、キシラデコールの”パリサンダ”色で塗りました。
木材の表面が紫外線で色抜けしているのと、濃い色の方が紫外線をカットして、長持ちするという塗料会社のアドバイスをもらったからです。
塗料は通販で購入し、刷毛と合わせても1万円弱の費用で済みました。
天気がよい土曜日の午前中に、2度塗りが終わりました。
・塗装セット
中腰の姿勢で塗っていたので、少々腰が痛くなり、運動不足を痛感しました。(笑)
投稿者 ooto : 13:11
住宅建築WORKSを更新
住宅建築WORKSを更新しました。
新たに、4つのプロジェクトを追加しました。
■NO.24_AK-HOUSEへリンク
■NO.33_NN-HOUSEへリンク
■NO.36_TT-HOUSEへリンク
■NO.40_TW-HOUSEへリンク
古いプロジェクトから、最近のものまで整理しました。
完成直後のもの(TT-HOUSE,TW-HOUSE)は、少し時間が経過したら、再撮影する予定です。
住宅建築WORKSにある、各プロジェクトの親ページにある、断片写真をクリックすると、大きな個別の写真ページへアクセスすることが出来ます。
ぜひ一度見てください。
住宅建築WORKSの量が増えてきたので、もう一度分かりやすく整理分類する予定です。
当事務所の住宅は、大きく分類すると、”下町の家”と”山の手・郊外の家”に分類されます。
下町の家とは、台東区、墨田区、大田区などの4階建て程度の鉄骨やRC構造の住宅です。
一方、山の手・郊外の家は、杉並区や目黒区などに建つ、2,3階建ての住宅で、主に木造住宅です。今回まとめた住宅は、主に後者の住宅になります。
投稿者 ooto : 08:53
2010年から2011年へ
2010年もいろいろなことがあった1年でした。
世の中の不景気を反映して、住宅の世界も低迷気味であることを感じた1年でもありました。
しかし最近つくづく感じることは、仕事量が決して多いわけではないのに、日々とても忙しく感じるこの現実です。
一つの住宅プロジェクトの設計が始まって、工事が終わるまでのプロセスにおけるクリアーしなければならない作業量の多さ、設計者の私たちに加えて、施主や、施工者も含めて単純に作業量が、とても増えていることを、最近痛感しています。
この理由には様々な要因があると思います。
目に見える事象としては、例の構造設計偽造事件以降の、国の規制の強化による確認申請やその他法的規制による、事務作業の増大です。
体感的には、住宅の構造やスケールにより異なりますが、以前に比べると、倍の作業量になったような気がします。
しかし、多忙に感じることの要因は、この法的規制の点だけではないような気がします。
一番根が深い点は、情報化による住宅を見る視点の変化、という目に見えないレベルでの変化が、住宅の設計や工事のプロセスに変化を起こしている点です。
インターネットや雑誌をはじめ、様々な情報を手に入れることが増えた分だけ、決定までの時間が掛かる、つまりいろいろ情報を知ることは嬉しいことである反面、調べれば調べるほど広い裾野の中で、膨大な選択肢の中から常に一つに決めなければいけないという作業は、大変な労力が必要です。
一つ一つの条件をすべて、自分の力で探し、決めていくというのは情報化社会の良いとことろですが、一方とてつもない広いフィールドの中で、一つ一つの住宅のパーツを探しながら取捨選択しながらつくらざるを得ないという現実。
その結果、建て主や私たち設計者は、この膨大な労力を楽しむことが出来るというのが、この情報化の時代を乗り切るコツではないかと感じたりもしています。
日々感じるこれらの忙しさを、苦痛に感じたら終わりであり、これをいかに楽しむか、来年からも試行錯誤していきたいと思います。
家づくりは、ベーシックな「ものづくり」という営みであり、「家づくり」が今後も楽しく、人生において有意義なものであるように、私たち設計者も切磋琢磨しなければいけないと感じています。
少しかたい話になりましたが、今年も縁あっていくつかの良い出会いがあり、家づくりのお手伝いをさせていただく機会に恵まれました。
最後にこれらのプロジェクトを、ご紹介させていただきます。
○2010年に完成した住宅
・都心の15坪の敷地に建つ2世帯4階建て住宅
>>>NO.35_KM-HOUSE(目黒区)
・裏磐梯に建つ別荘(長期優良住宅)
>>>NO.36_TT-HOUSE(福島裏磐梯)
・築16年の建て売り木造の増築
>>>NO.39_MY_HOUSE(世田谷区)
・小さな改修工事。玄関ポーチの改装工事
>>>NO.21_MK-HOUSE(杉並区)
○2011年に続くプロジェクト
・都心の12坪の敷地に建つ2世帯5階建て住宅
>>>NO.38_TG-HOUSE(台東区)
・都心の細長い敷地建つ木造2階建て住宅
>>>NO.40_TW-HOUSE(板橋区)
・郊外に建つ「楽の住みか」
>>>NO.41_TH-HOUSE(千葉)(これから設計が始まります)
○その他のプロジェクト
・「住んでみて第6弾」
>>>NO25_KN-HOUSE
・森川の実家プロジェクト。森川の設計監理の処女作プロジェクト
>>>NO.37_KS-HOUSE(春日部)
・2011年出版予定の住宅建材紹介本(大戸、森川その他仲間による共著本)
>>>「みんなの建材クラブ」
・既刊の拙著(大戸、森川の共著)
>>>「なぜ、ウェブに強い設計事務所は家づくりが上手いのか」
2011年も引き続き、よろしくお願いいたします。(大戸)
投稿者 ooto : 13:17
NO.39_MY-HOUSEを更新
NO.39_MY-HOUSEを更新しました。
小さな増築工事とリフォーム工事なので、実はもう工事は完成しているのですが、今回は工事中の様子をアップします。
小さく、狭いスペースをいかに効果的に広く、開放的に見せるかという点に苦労しましたので、その痕跡をみていただけるとおもしろいと思います。
また外観的には、以前のやや雑然としたデザインの建て売り住宅に共鳴しないよう、さらっと増築部分を挿入するかというところに気を遣いました。
そのあたりをご覧いただけたらと思います。
↓ ↓ ↓
既存部分のリフォームは、生活をリフレッシュするために、古くなった設備をリフレッシュしたり、また床暖房などを追加して、室内環境面を大幅に向上させました。
現状では、古くからの家具のインテリアと、パソコンのデスクが混在して、雑然として使いにくい状況となっていました。
また古い家具の重心が高いので、部屋に落ち着きが感じられませんでしたので、そのあたりを考えて、家具を設計しています。
施主は古くからの持ち物を一度整理しながら、新しくつくった家具に、徐々に納めていきました。
またキッチンは、窓が暗く、奥まったスペースとなっていたので、リビングと一体になるような開口を設けました。
これまで、分離していた、キッチンとダイニングを一体化し、広々とした開放的な室内空間にしました。
投稿者 ooto : 15:05
オンライン設計室NO.39_MY-HOUSE開始
オンライン設計室NO.39_MY-HOUSEが、新しく始まります。
このプロジェクトは、山の手の住宅地に建つ築16年の建て売り木造住宅の増築および既存部分のリフォームです。
意外と知られていないのですが、木造の増築は、法律的にとても難しいものがあります。正確に言うと、つい最近までそうでした。
建築の法律として、戦後建築基準法が整備されてから、たびたび改正されて現在に至っています。
当然都市化が進んだり、地震の研究などが徐々に進み、古い法律の上に、より厳しい規制を上乗せしていくので、時間が経てば経つほどそのギャップは大きなものとなります。
従って、古い木造住宅、特に大改正が行われた西暦2000年以前のものは、多くは現在の法律に照らし合わせると、法律的には不適格として扱われます。
当時はきちんとしていたのに、今では適切でないと言われるのは、建て主にとって心外と感じられる方も多いと思います。
そして木造住宅を増築しようとするとき、つい最近までは、増築を許可される前提条件として、既存の部分を、現在の法律にすべて適合させる必要がありました。
しかし、既存の部分を現在の法律に適合させるとは、非常に大変な工事を伴います。
例えば、基礎の作り方や、柱梁の接合方法などを直す必要があり、実際には小さな増築の場合には、増築の何倍もの費用が掛かるのが現実でした。
ですから、多くの増築工事は、正式な許認可を経ないで、秘密裏に行われていたのが現実だと思われます。
・平成6年完成の住宅(設計は当事務所ではありません。)
・室内
しかし、平成20年にこの点に関して法律が改正され、古い木造住宅の増築に道を開くための緩和条件が整備さえれ、増改築が比較的に楽に出来るようになりました。
今回は、平成6年に建った築16の木造住宅の、たった7m2(約2坪)ですが増築を行い、加えて、既存部分をリフォームするプロジェクトです。
(ちなみに初期の設計は、当事務所ではありません。)
たった7m2の増築ですが、申請作業はそれなりに、労力が必要ですが、古い既存住宅の耐震化や、質の向上を目指すという意味はあると思います。
投稿者 ooto : 12:53
NO.21_MM-HOUSEの玄関庇をリフォーム
オンライン設計室NO.21_MM-HOUSEを更新しました。
昨年の年末のことでしたが、MM-HOUSEの玄関庇をリフォームしました。
当初は、出幅が60センチほどのアルミの庇を設置していたのですが、もう少し広い玄関先のスペースが欲しいとのことで、FRPで設計した庇をデザインしました。
MMさんは、石のイメージが好きであり、石に近いFRPの素材感を意識したデザインです。
1Oミリも厚みがあるFRPは、一品生産品であり、色や濁り具合を調整してもらいました。
半透明な素材ですが、しっかりした強度があり、樹脂というより、石のような素材感が不思議なイメージを醸し出していました。
ところで、この住宅は50代後半の夫婦のための、すまいです。
いわゆる終の棲家になるわけですが、落ち着いていて、時間の変化を受け入れるすまいを意識してデザインしました。
またRC壁構造で、温熱環境を意識して外断熱を施しています。
オンライン設計室NO.21_MM-HOUSEの完成写真を見てください。
投稿者 ooto : 12:23
新聞の取材がありました。
先日、リフォーム業界の向け「リフォームの業界新聞」の取材がありました。
記者の方が、私たちの「なぜ、ウェブに強い設計事務所は家づくりが上手いのか」を読んで内容に興味を持たれて、取材の申し込みをいただきました。
リフォームの業界向け新聞であり、一般の方が見るような新聞ではありませんが、3万部近い発行部数があるそうです。
オンライン設計室の中には、リフォームのプロジェクトもありますので、それを紹介しながら、プロジェクトの意図などをお話ししました。
NO.31_NM-HOUSEは、築35年の木造住宅を、耐震診断・耐震補強をして2世帯住宅にリフォームしたプロジェクトでした。
病気の父を看護するために、娘家族が同居するためのリフォーム計画でした。
看護や子育てに忙しいNMさんですが、綺麗にNMさんらしく住んでいらっしゃいます。
またNO.32_YN-HOUSEは、埼玉県松山市の一戸建てのリフォームです。耐震診断・耐震補強をしました。
60代の一人すまいのYNさんが、老後の住宅として、楽しく、住みやすくリフォームした住宅です。
ところで、拙著「なぜ、ウェブに強い設計事務所は家づくりが上手いのか」が発売されて、ほぼ4ヶ月が経ちました。
発売後、いろいろな意見や感想を聞きました。
一番嬉しい感想は、住宅設計にもまだまだ、手つかずの部分があるのだ、まだ可能性があることが気がついたというものでした。
現在の建築界の抱える壁は、不況というだけでなく、価値観の大きな転換点にあるのだ感じています。
こういった不安な時代ですが、少しでも、明日への一歩を踏み出す勇気が欲しいものです。
ところで、最近分かったのですが、AMAZONのページの拙著のアイコンをクリックすると、内容の一部を読むことが出来ます。ぜひ一度、のぞいてみてください。
投稿者 ooto : 20:36
オンライン設計室NO.31_NM-HOUSE(リフォーム)更新
耐震診断と耐震補強を行ったリフォーム住宅(オンライン設計室NO.31_NM-HOUSE)の、1年後の姿を掲載しました。
1年点検も無事終わりました。
家におじゃますると、NMのご家族が生活を楽しんでいらっしゃる様子が、よく伝わってきます。
インテリアの設えも、すっかりNMさんらしくなってきたので、カメラマンの飯村さんに撮影してもらいました。
11月の午前中の撮影でしたが、心地よい日差しと風が抜けていきました。
2世帯住宅で、親を看護する生活なので、大変だと思いますが、元気にかつすまいを楽しんでいらっしゃるようでした。
投稿者 ooto : 12:34
NO.31_NM-HOUSEの1年点検
NO.31_NM-HOUSEの1年点検に行ってきました。
耐震診断後、補強をした木造住宅です。
親の看護のため、単世帯木造住宅を、2世帯住宅にリフォームしました。
点検では、一部新旧部分のボードの境目で、わずかに髪の毛程度の ヘアークラック(=髪の毛程度の剥離)が起きていましたが、構造の安全性としては全く問題がないので、意匠上の工夫を指示。
それ以外は全く問題がなく、全体的に補強した安定感がありました。
大規模の耐震補強としては成功したと思います。
LDK
上の写真の改造前。同じアングルで撮影。
さて、このリフォームでは、2階が子世帯のすまいです。
天井を上げて、開放感が出たLDKは、奥さんが徐々に家具をそろえて、快適に暮らしていらっしゃいました。
ダイニングまわり
本棚の扉を食器棚に転用
NMさんらしい、良い感じのインテリアになってきたので今度、プロによる撮影をお願いしてきました。
最近は耐震診断後、構造補強と、リフォーム設計を行う機会が増えてきました。
このプロジェクトくらい大胆に、リフォーム出来ると楽しい設計が可能です。
NO.31_NM-HOUSE(オンライン設計室)
NO.31_NM-HOUSE(完成写真)
投稿者 ooto : 12:31
オンライン設計室NO.32_YN-HOUSEを掲載
オンライン設計室NO.32_YN-HOUSEを掲載しました。
このプロジェクトは、埼玉県の地方都市に建つ築約30年の戸建て木造住宅の耐震補強工事及びリフォーム工事です。
この住宅は、60歳代のクライアントが、一人で住むための、老後の住宅=楽の住処です。
一般的には、2階建ての一戸住宅は、子育てを前提につくられていますが、子育てが終わった家族にとっては、大きすぎるものです。
BEFORE
AFTER
今回、限られた予算を有効に配分するために、耐震補強は、生活空間を重点的に行い、
またリフォームも、今後生活の中心になる1階だけを行っています。
今後は、1階を中心にコンパクトに生活するという考えです。
ここでは、耐震診断の結果と、補強工事及びリフォーム工事の様子流れを簡潔にまとめてみました。
実は、このプロジェクトは、1ヶ月程度の短い工期ですでに完成しました。
工事は、東松山市の小島建設にお願いしました。
今回は、軸組の補強方法などに新しい試みを行ったので、いつものようにオンライン設計室にプロセスをまとめてみました。
投稿者 ooto : 20:15
NO.31_NM-HOUSEを建築・住宅作品集に追加
オンライン設計室NO.31_NM-HOUSEを建築・住宅作品集に加えました。
今回のプロジェクトは、単なるリフォーム工事を超えて本格的な耐震診断及び耐震補強工事を行いました。
その模様は、オンライン設計室に詳しくレポートしていますので
オンライン設計室NO.31_NM-HOUSEをご参照下さい。
一方、今回の建築住宅作品集は、デザインという視点からNO.31_NM-HOUSEをみたものです。
築30年近く経過した古い木造住宅でも、内部の木材は結構丈夫な状態で残っているものです。
この住宅でも、材そのものは全く問題がなく、むしろ時間が経過した木材独特の風合いが、とても魅力的に感じられました。
そこで、この古い木材を天井裏に隠すのではなく、むしろしっかり見せることで、新旧の新しい緊張関係が生じりようなデザインを考えました。
その結果、この空間に生気が出てきたように感じられました。
実は、この梁を露出するデザインは、実は設計段階では考えていなかったもので、途中天井を剥がして耐震補強をする段階で思いついたものでした。
リフォームの場合は、新築に比べてよりいっそう現場というものが大切であることを実感しました。
この住宅が、高齢の父親と子世帯のいわゆる2世帯住宅です。
2階の子世帯にも中心になる空間が欲しかったので、天井を上げて大きな容積の空間をつくったことは有効でした。
本格的な耐震補強を施したリフォームという意味でも、この住宅は思い出深いプロジェクトとなりました。
投稿者 ooto : 18:21
NO.31_NM-HOUSE
NO.31_NM-HOUSEが、ほぼ完成しました。
今回は昭和48年竣工の戸建て住宅を、耐震性を確保して、同時に2世帯住宅へとリフォームするプロジェクトでした。
着工前の住宅は、はじめて調査したときは、床が傾斜しているのが体感できるほど、耐震性がない建物でした。
耐震診断を行ったところ、耐震指数が1.0以上求められるところが0.4台程度しかないことが判明しました。
そこで
以上、トータルでのバランスを考慮しながら、耐震補強を行いました。
なおかつキッチンやトイレまわりも直し、全く新しい住宅に生まれ変わりました。
コストとしては、新築住宅の50%程度でしょうか。
古い建物をスクラップ&ビルド方式で、建て替えるだけではなく、耐震補強+リフォームという方法が、今後、一つの選択肢として考えるべきだと思われます。
土地価格や工事費の値上がりに悩まされることも多いのですが、新築だけではなくリフォームして住むということが本格的になる予感があります。
今回の工事では、建匠の辻さん、江川さんに大変お世話になりました。感謝です。
ただし残念ながら、引っ越しが迫っているので、今回オープンハウスは開催出来ませんでした。
設計を工夫して、クライアントにとって愛着がある古い住宅が住宅が、全く新しく生まれ変わり、クライアントに喜んでいただくことは、設計者としてとても嬉しいことです。
投稿者 ooto : 00:48
NO.31_NM-HOUSEを更新
オンライン設計室NO.31_NM-HOUSEは、仕上げ工事が進んでいます。
リフォームは、改修前と比べて、空間が変化している点を比較するとおもしろいですね。
今回は、2階の空間を、改修前の写真と比べてみました。
クライアントにとっても、長年住んでいらっしゃるので、住まいが変化していく様を見るのが、おもしろいようです。
しかし、逆の意味で、リフォームはクライアントの住宅に対する思いや、建物の歴史を引きずっているので、中々きっぱりといかないことが多いことも実感します。
特に長年住んでいらっしゃるお年寄りは、これまでの思い出などが詰まっているので、どこかでリフォームしたくない気持ちがあるようですので、とてもセンシティブになることです。
仮住まいの関係もあり、スピードが要求されていましたが、現場の努力で、何とか期間内に完成の見込みがつきました。
ただし、残念ながらすぐに入居の予定なので、オープンハウスを行うことは出来ません。
もしこのブログをご覧の方で見学希望の方がいらっしゃれば、ご連絡下さい。
調整がつけば、ご案内することも可能です。
お気軽にご一報下さい。
ooto@taikeisha.net
投稿者 ooto : 16:18
NO.31_NM-HOUSEを更新
NO.31_NM-HOUSEを更新しました。
基礎や耐震壁の補強工事がほぼ終わり、住まいのデザインに関する部分の工事に入りました。
2階の天井は、古い小屋組をそのまま露出したデザインとしています。
天井が高くなり、開放感が出ています。
濃いめの床コルクと、梁の色合いが調和しているので、落ち着いた空間になりました。
冬の低い日が奥まで差し込み、暖かい環境が出来ています。
NMさんは、多忙にもかかわらず、現場へ通っていています。
リフォームで短い工期ですが、出来る限りの最善策を実現できるよう努力しています。
工期はもう少しで、最後の追い込みに入っています。
投稿者 ooto : 20:16
NO.31_NM-HOUSEを更新
NO.31_NM-HOUSEを更新しました。
今回は、耐震補強工事の実際です。
屋根の葺き替え、基礎の補強工事、筋交いの補強工事、水平面の補強工事など、耐震に関わる上部構造の評点を上げるための様々な補強工事が行われています。
耐震補強設計・及び補強工事は、一般的には事前には、非破壊の状態でしか調査できないので、事前に調査が不可の部分が多くあります。
したがって、工事を始めてから、計画を修正する部分が出ますが、適宜判断しながら作業を進めていきます。
今回は、幸い多くの部分で事前に予測した状態と現場がほぼ一致しました。
ただし各部の詳細では、予想外の状態であることも多いので、迅速で適切な判断が求められますので、気を抜くことが出来ません。
また今回のプロジェクトでは、耐震補強工事だけでなく、2世帯住宅としての住み心地の良い住宅をつくる必要があります。
ここでは、両者をバランス良く、実現することが求められています。
投稿者 ooto : 08:57
更新情報
更新情報です。
NO.29_NA2-HOUSEを作品集に収めました。
60代の建て主が、老後のすまいを見据えてリフォームした住宅です。
明るく、楽しく、そして安全に住むというコンセプトでつくられたすまい=楽の住処です。
昨年冬前に完成して、あたたかな冬をおくっておられるようです。
また、NO.21_MM-HOUSEの作品集を、更新しました。
1年後の様子も加えて、編集しました。
入居後、すまいが施主の手でバージョンアップしている姿をみるのは、設計のお手伝いをしたものとしてとして大変うれしいです。
この住宅は、多分今後時間の経過とともに変身していくと思いますので、楽しいです。
さて本日、東京は一面の雪景色です。
自宅の脇の畑も、今日は真っ白です。この景色を見る限り、都内とは思えませんね(笑)
朝は路面が凍って滑りやすくなっていて、注意したにもかかわらず、子供は朝玄関を出たとたんに、滑っていました。
くれぐれも、気をつけましょう。
投稿者 ooto : 09:32
耐震補強とリフォーム
現在進行中のプロジェクトですが、東京都心部の木造2階建て・一戸建て住宅の耐震補強兼リフォームの工事が始まっています。
これは、オンライン設計室で近日中に、公開する予定です。
この計画は、都心の古い1戸建て住宅を、耐震補強をして2世帯住宅にするものです。
建築基準法における耐震基準は、徐々に整備されており、古い木造住宅は、古い建築基準法に則ってつくられているので、現在の耐震基準をほとんどが満たしていません。
昭和48年建築のこの住宅でも、建て主が悪いわけではないのに、危険建物扱いをされるのは、心外でしょうが、実際耐震診断を行うと、かなり低い数値になります。
屋根の改修、基礎改修、筋交いの補強などをしっかりさせてから、二世帯住宅へのリフォームを行っていますので、かなり労力のいるプロジェクトです。
そんなこともあって昨年頃から、耐震診断、耐震補強、リフォームという流れのプロジェクトが増えてきました。
動機としては、阪神大震災や、新潟地震をはじめとする大地震を見てから、心配なされる方が多いということだと思います。
また、この場合の依頼者は、これから老後を迎える60才前後のご家族が、これからの生活にフィットする住宅にリフォームするという方が多いようです。
また若世代でも、このところ急速に土地価格、建設費が高騰してようなので、新築ではなく、コストを抑えるために古い住宅をリフォームして、住んでいこう言う傾向が強くなってくると思われます。
都心における大地震における災害問題、住宅解体に対するのゴミ処理場問題などもあり、今後戸建て住宅は、改修が増えていくことは間違いないように思えます。
投稿者 ooto : 11:11
NO.28_NA2-HOUSEを更新
NO.28_NA2-HOUSEを更新しました。
ほぼ完成写真を掲載しました。
寒い季節を迎える前に、ようやく完成までこぎつけました。
住みながらのリフォームでしたので、少し時間が掛かりました。
基本コンセプトは、”楽の住処”であり、老後を楽に、そして楽しく暮らすことです。
2階建ての戸建て住宅に、老後一人で住むには、コンパクトに住むことが良いと考えられます。
将来的には、1階で完結した生活が出来るように考えています。
NA2の息子さん、つまりNA-HOUSEのご主人も、設計から工事まで協力していただきました。ご覧いただければ分かりますが、NO._17 NA-HOUSEとは共通項が多い計画です。
なおもしこのブログを見て、NA2-HOUSEの見学をご希望の方がいらっしゃいましたら、先方のご了解が取れ、かつスケジュールがあえばご案内可能ですので、ご連絡下さい。
最後に静岡の匠工務店には大変お世話になり感謝しています。
投稿者 ooto : 09:47
NO.28_NA2-HOUSEを更新
NO.28_NA2-HOUSEを更新しました。
リフォームは、短期決戦なので、毎週1回静岡の現場へ伺っています。
今回のクライアントのNA2さんは、60歳代です。
老後の家=楽の住処としてのリフォームです。
住みながらのリフォームなので、毎日現場をみていらっしゃいます。
徐々に出来上がる姿をみていくのは、楽しみのようです。
今回、キッチンや洗面所などの家具類は、主に大工につくってもらいます。
納まり、金具などいろんなことを細かく決める必要があり、手間が掛かりますが、楽しみでもあります。
投稿者 ooto : 11:25
NO.28_NA2-HOUSEの現場監理
昨日は、NO.28_NA2-HOUSEの現場監理で、静岡へ日帰り出張でした。
あいにくの曇り空でしたが、東名から富士山がはっきり見えました。
昼は、富士川サービスエリアで、一休み。
ここから富士川越しに見える富士山は、とても美しい。
デジカメでは、再現出来なかったのですが、ちょうど北斎の版画に出てくるような富士山と空模様でした。
はっきりした名前は忘れましたが、由比名産・海鮮丼を昼食でいただきました。
炊き込みご飯+しらす+桜エビが絶妙なおいしさを醸し出していました。
値段は690円と大変お得でした。
さて午後から現場では匠工務店に加えて大工、設備屋、電気屋を交えて、納まりの打ち合わせをまとめていると、すっかり夕方になっていました。
いつも帰りは、清水インターチェンジから東名に乗るのですが、今日は気分で国道1号線を通って、帰宅の途につきました。
富士川あたりで東名に乗るつもりでしたが、道が空いていたのでそのまま箱根超えをしてしまいました。
1号線沿いに芦ノ湖の湖畔を通り、箱根マラソンのコースを通って小田原に出ました。
もう20年ぶりくらいの箱根超えでしたが、気分転換になりました。
投稿者 ooto : 23:50
NO.28_NA2-HOUSEを更新
NO.28_NA2-HOUSEを更新しました。
昨日は、静岡の現場へ日帰り出張でした。
10月の後半になり、ようやく工事が開始されました。
昨夜の雨が嘘のような快晴で、静岡への気持ちの良い東名高速。
御殿場を過ぎるあたりでは全く見えなかった富士山が、由比のパーキングで振り返ってみると、冠雪をかぶった見事な姿を見せてくれました。
春からもう10回近く、静岡へ来ていますが、はじめて見えた富士山の姿。
現場は解体工事が始まり、問題点を打ち合わせ。
職人とは、初めての顔合わせ。
大工の牧野さんとは、細かな納まりの打ち合わせを行いました。
夕方暗くなる頃にはヘトヘトになり、帰路につきました。
帰り道、いつものように由比のパーキングで、桜海老そばをいただき一休み。
また来週現場へ行く予定です。
投稿者 ooto : 01:38
NO.28_NA2-HOUSEが、はじまりました。
オンライン設計室NO.28_NA2-HOUSEが、はじまりました。
NO.28_NA2-HOUSEは、NO.17_NA-HOUSEのクライアントの実家でのリフォーム計画です。
NAさんをはじめ、ご兄弟は家を出られたおり、現在は、お母様が一人でお住まいです。
ハウスメーカーで、20数年前に建てられた、壁式構造の木造住宅です。
この住宅、冬寒く、かつ北側の室内が暗いので不便を感じるそうです。
老人が気持ちよく、安心して、かつ楽に住むことが出来る家に改造する予定です。
ただし、壁式構造なので、条件付でしか開口部を、変更することができません。
何が出来るか、いろいろと検討していきます。
ところで、今回の場所は静岡です。
出張は、富士山を越え、駿河湾を見渡しながらの運転で、気分転換になります。
また由比でいただく桜エビは、絶品で、旅の楽しみです。
この写真は、東名高速由比パーキングで食した桜エビ丼で、なんと230円と格安ですが、絶品の味でした。今度は、桜エビ天そばをいただくのを楽しみにしています。
投稿者 ooto : 16:16
近況
連休が近づいてきましたね。
会社によっては、9連休のところも多いのではないでしょうか。
ちなみに当事務所は、残念ながら貧乏暇なしで、暦通りです(笑)
さて、今日は現在進行中のプロジェクトを紹介します。
その一つは4戸の賃貸住宅です。
台形敷地で、敷地の広さは29坪です。
道路接収にともなう残地の有効利用を目的としており、将来にわたって運営のしやすさ、無理のない収支計画がもとめられています。
大型トラックが通る主要道路沿線ですので、騒音に対する配慮が必要になります。
また、都内の2世帯住宅を設計中です。
都心部ではよくあるように、間口が狭く、奥行きが長い敷地で、3階建ての設計となりそうです。
敷地面積は21坪ですので、決して広いとは言えず、設計に相当な工夫が必要になります。
広さ、明るさ、通風はもちろんのこと、居住性の良さ、2世帯住宅としての住みやすさなどを追求しています。
また築後20年を経過した住宅のリフォームの計画があります。
この計画は、以前設計した住宅のクライアントの生家の計画であり、お母様のお一人で住んでいらっしゃいます。
ご高齢の住まい手なので、いわゆる”楽の住処”の計画ですね。
お庭では、綺麗なボタンが咲いていました。
静岡なので、少し遠出できるので、楽しみです。
これらの住宅は、時期をみて公開して行く予定ですので、よろしくお願い致します。
投稿者 ooto : 14:53
1