住んでから少し時間が経過した住宅の様子を
レポーターの市川さんを通して表現しています

墨田区の狭小地に建つ2階建て木造住宅。 間口が狭く、奥行の長い「したまちの家」です。
- NR-HOUSE -
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6,「2階のトイレはとても暖かいです(笑)」

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NR邸では、ちょっと変わった冷暖房のシステムが採用されています。
冷房も暖房も熱源は市販のエアコンなのですが、冬場、2階床下に暖気を流し、ファンを回してその暖気を2階全体に、さらに1階にまで送る試みです。

エアコンが、ちょうど2階トイレの近くにあることから冒頭の言葉になっていて、このシステムがかなり有効に働いて家全体が暖かいそうです。

10年前と比べても、住宅の気密化・断熱化はかなり進んでおり、それに伴って暖房方法もさまざまなトライがなされています。
ただ、「我こそは」と成果を主張するものが多くて、正直、どれがよいのかわかりません。これだ!という正解などないのかもしれません。

大系舎でも暖房については試行錯誤を続けているようで、NR邸で採用したシステムも十分実績のあるやり方ではなさそうです。
ですから、3年を過ぎて好評を得ている結果には大戸さん、森川さんもホッとしたことでしょう。

特に私が驚いたのは、NR邸の冬場の電気代。エアコン暖房を24時間連続運転させての電気代となるので興味津々だったのですが、見せていただいた領収書の金額は予想よりはるかに安いものでした。

省エネタイプの新しいエアコンの場合、冷房運転では24時間連続運転させたほうが省エネルギーで電気代もかからない、という情報はずいぶん広まっていますが、暖房運転時も同じことが言えそうです。

もちろん、条件によって変わるでしょうから、一概に決めつけるのは危険ですが、冬場の暖房の在り方もどんどん変わっているのがとても印象的でした。

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