住んでから少し時間が経過した住宅の様子を
レポーターの市川さんを通して表現しています

都内の旗竿敷地に建つ、木造三階建ての住宅。
Vol.12
旗竿敷地の住宅
- NH-HOUSE -
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5,「子供たちの実験農場みたいになっています(笑)」

52nh_0501.jpg都心の狭小地では、広々とした庭は望むべくもありません。それでも、特に子供が小さなうちは、どこかに土の部分を求めて草や花を楽しみたいものです。

NH邸でおもしろかったのが、アプローチの使い方。浴室部分を出っ張らせたとはいえ、「竿」部分はおよそ4m近く残り、道路から玄関に至る踏み石の脇にわずかながら土の部分が残っています。
そこが冒頭の奥さんのコメントのように「実験農場」になっているというのです。

「娘たちが、いろんな花を植える」のが「実験農場」の由来。
「私はこちらで苔を育てている」という奥さんのほか、「ときどき母が来て、勝手になにか植えていく(笑)」そうで、北側の小さな土の部分がとても楽しい場所になっていました。

どんな花が咲くのか、どんなふうに成長するのか、実際に自分の手で植えた植物が育っていくのを見るのは楽しいし、勉強にもなります。
しかも、毎日何度となく通る玄関脇にあるのですから、小さな変化にもすぐ気づけるでしょう。




52nh_0502.jpg決して環境がいいとは言えない北側のアプローチも、使い方、考え方次第で貴重で楽しい「庭」とすることができるようです。

ただし、植える草の種類については慎重に。
木賊(とくさ)、ドクダミなど、地下茎で成長の早いものは人間の思惑に関係なく、あっという間に越境して芽を出しお隣とトラブルになりかねませんから注意してくださいね。

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