住んでから少し時間が経過した住宅の様子を
レポーターの市川さんを通して表現しています

都内の旗竿敷地に建つ、木造三階建ての住宅。
Vol.12
旗竿敷地の住宅
- NH-HOUSE -
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2,「母は空いているところを見つけて寝ています(笑)」

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これは、「客間がない」NH邸での暮らしぶりについての、奥さんのコメントです。
そんなNH邸での「割り切って考える」の話を聞きながら、改めて考えたのが「都市に住む」ということです。都市部ではさまざまなサービスが提供されていて、望めばすぐにその恩恵を受けることができます。

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52nh_0203.jpg例えば、飲食店は「食」を、コインランドリーは「洗濯と乾燥」を、図書館は「本や知識」を、トランクルームは「収納」を、家の外で担ってくれます。
もちろん対価は必要ですが、優先順位の低いもの、滅多に使わないものについては、外部サービスに依存することができるのです。
「お客さんのことを考えない」というNHさんご夫妻の発想も、「近くにホテルがいくつもあるし、もし泊まる人があったら、そこに泊まってもらえばいい」という受け皿があるから成立するのかもしれません。
奥さんが出張のときには、お母さんが子供たちの世話をしに泊まりで来てくれるそうですが、その際には3階や2階の小上がりなど、空いているところを見つけて寝ておられるとか。

もちろんそれは、両親と仲が良く、お客さん扱いしなくてもよい素敵な親子関係が続いているからできることでしょう。
そんなご両親も含めた良好な家族関係を続けていくためにも、優先順位の低いものについては、思い切って外部のサービスを利用すると割り切って、本当に必要なものはなにかを考えるのも、家づくりの楽しみなのではないでしょうか。

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