オンライン設計室
Vol.07:構造計画
(2006/06/02)
間口が狭い住宅の構造計画(2006/06/02UP)
■ウナギの寝床
敷地の特徴は、東西が、南北方向に比べ、極端に短いことです。
いわゆる『ウナギの寝床』と言われるような形状です。
この敷地形状は、京都などの古くからある町屋などに見られるものです。
■ラーメンフレームの採用
したがって、今回の構造計画における一番の問題点は、間口が狭く、短辺方向の耐震壁をあまり取れないことがあげられます。
それに加えakさんの生活スタイルから、2階の使い方として、耐震壁によってなるべく南北に分割されず、一体的な空間を確保したいことがポイントとなっています。
そこでこれらの問題に対して、解決する方法として、ラーメンフレームという構造を採用しました。
ラーメンとは、ドイツ語なのですが、剛性フレーム構造を意味します。
平面的にほぼ真ん中付近に2本のラーメンフレームを立てて、短辺方向の弱さを補っています。
耐震壁で、耐力を補うのではなく、フレームとして耐震性を確保します。
その結果、、2階は南北に連続した広々とした空間を生み出すことが出来ました。
アイゾメ図
模型写真・木の部分がラーメンフレーム
模型写真・中心部で短辺方向の耐震性を確保する。
模型写真・2階リビングは吹き抜けています。
また全体としては、在来改良工法である、IK工法を採用しています。
Iこれは、在来軸組工法の一種ですが、継ぎ手、仕口を金物で補うエンジニアリングウッド工法です。
- Vol.01:土地についてのご相談(急ぎ)
- Vol.02:敷地調査
- Vol.03:設計への要望
- Vol.04:持ち物リスト
- Vol.05:第1案
- Vol.06:akさんの個性を活かす。
- Vol.07:構造計画
- Vol.08:地質調査
- Vol.09:いろいろ見学
- Vol.10:設計完了
- Vol.11:契約と地鎮祭
- Vol.12:地縄張り
- Vol.13:基礎工事
- Vol.14:建て方工事その1
- Vol.15:建て方工事その2
- Vol.16:木工事その1
- Vol.17:板金工事その1
- Vol.18:木工事その2
- Vol.19:木工事その3
- Vol.20:仕上げ工事その1
- Vol.21:仕上げ工事その2
- Vol.22:仕上げ工事その3
- Vol.23:とりあえずの完成
- Vol.24:住み始めて
- Vol.25:半年後の姿
- Vol.26:事例集に掲載しました。