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NO.24_AK-HOUSEができるまで

Vol.06:akさんの個性を活かす。

(2006/05/30)

akさんの個性を活かす。(2006/05/30UP)



設計を詰める段階で、もう一度この計画の特徴、つまり個性的な部分を整理してみました。

個性的と考えられる部分は、大きく分けて2つの見方があります。
一つは、関わる人間の個性であり、もう一つは外的要因、つまり立地条件や環境条件の個性です。

ここでは、まず前者の部分、つまり住まい手であるakさんの個性についてまとめてみます。
次のページでは、後者の個性的な部分に関してまとめてみます。


さてakさんご夫婦は仲が良く、今回の計画のキーパースンは、奥さんです。
今回の計画のまとめ役として、積極的に意見を出してもらいました。
ご主人は、主にフィナンシャル面の担当です。

私は、個性的な住宅とは、単にデザインが他に比べてユニークという言う意味ではなく、住まい手の個性が活かされたものだと考えています。住まい手はそれぞれが個性的です。
その個性を、住居の反映させることが出来れば、ユニークなデザインになります。
その個性を、設計者、つまり大戸の個性で、バランス良く統合体としてまとめられたものが、最終的に個性的な住宅だと考えています。


さて、akさんの個性的な部分とは
 


1,手持ちの家具を大切にする。

その4で示した通り、akさんはお手持ちの多くの家具を、新たな住宅に活かしていくという考えをお持ちです。

一般的に、私たちが設計を行う場合、多くのご家族が新しい住居にあわせて、家具を新調するという考えの方が多いのですが、akさんは、お手持ちの家具の大半を新居に持ち込むという考えです。

しかしこれも考え方一つであり、現在の生活の延長線として、あたらしい住まいを考えられているようです。

打ち合わせの中で、家具や家電を上手くレイアウトしていくことが出発点でした。
以下のような手持ち家具をレイアウトしたスケッチを送ってくれました。


akさんの家具レイアウトスケッチ


全く新しい空間を求めるのではなく、現在の身体感覚を延長したような住宅を求めてられているのでしょう。


近所に咲いていたモクレン

現在お住まいのマンションに咲いている、ハナミズキがきれいなので、どこかに植えることが出来ないかと相談されています。これも身近なところにあるものからの発想でしょうね。


 

2,身近に、絵画や音楽や音楽がある生活

さりげなく身近に絵や音楽があるような生活を現在もなさっています。

主に小さな絵が多いのですが、きれいに飾れるような壁がほしいとのこと。
下の絵は、奥さんが子供の時の小鳥の絵だそうです。
そういえば、かわいい文鳥を飼っておられ、きれいなさえずりが聞こえてきました。



奥さんの子供の時の絵

ミロの絵

電子ピアノ



電子ピアノとアップライトピアノをどのように納めるか、難題です。


 

3,一緒に考えること、つくることが好きである。

絵を描くことがお好きな、akさんはスケッチも得意で、いろんなアイデアを送ってくれます。

その中で良いものは、なるべく取り入れるようにしています。
荒唐無稽なアイデア、ちょっと外れたアイデア、感心させられるアイデアなどいろいろです。

どちらにしても、こちらの意見に素直に耳を傾けてくれるので、最大限お話しを聞くことにしています。


  

アイデアを思いつくと、スケッチを送ってくれます。
使えるものと、使えないものがありますが、楽しいスケッチです。



通販のカタログからも、アイデアを提供してくれます。


コミュニケーションを重ねながら、イメージを形に落としていきます。
私たちも、模型や図面を通して、アイデアをまとめていきます。