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NO.20_KI-HOUSEができるまで

Vol.05:設計条件2_古いモノ

(2004/10/12)

KI-HOUSEの、建て替え前の住宅は、50年ほど前に、当時、普請道楽であった先代が、建てたものです。
今回、建て替えるにあたってまずこの住宅で、再利用可能なものを、調査してみました。

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■先祖の残したものを出来るだけ残したい。

水路

家族の絆が強い、KI-FAMILYのとって、先祖が残してくれた昔のモノには、愛着が強いようです。家族を再確認する意味でも、昔のモノを再利用していくことは大切なことです。

住宅を、リサーチさせていただきましたが、費用を大きく負担しないで再利用できるモノのリストをつくってみました。

目についたモノ、家族の愛着があるものなどをリストアップしてみました。何に転用できるかのイメージもつくってみました。但し、実施設計の段階で、いくつかもモノは予算などの関係から諦めることも予想されます。

また、新しく建て替えるのですから、あまり古いものにとらわれて過ぎても、建て替えの意味がなくなってしまうので、ある程度割り切りも必要になると思われます。

図面
解体前の住宅

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1,居間の杉天井板

杉板

□居間の天井の杉板が、まず目に入りました。
美しい年輪が浮き出ている天井の板を、どこかに転用できないか。
ただし、薄いいたなので、上手に取り外せるかが問題です。
室内の腰板などに転用出来ないかと考えています。


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2,近江八景の欄間

欄間

欄間

欄間

○欄間は、パーツとしてすぐに外れるので、保存は楽です。
お年寄りはかなり愛着を持っているようで、皆で何に転用するか、かなり悩みました。
ただし、現代建築に欄間は、あまり似合いません。
だから何かに転用して、利用することが良いと考えています。
例えば、屏風のような簡易仕切りのパーツとしての転用を考えています。


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3,二階床梁

天井裏

○40センチを越える梁背がある松です。長さは2間ほどあります。
以前、大戸が古い住宅の梁を板材に加工して、テーブルをつくった経験があるので、何とか上手く外して再加工出来ないかと思っています。
但し、撤去方法や加工に手間が掛かるので、費用的な問題があります。
ワーキングスペースの机などをイメージしています。

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4,障子・ふすま


ふすま

ふすま

ふすま

○居間のふすまや障子は、とてもデザインが良く、モダンなセンスです。
普通建具は、間口に合わせて、加工されますが、今回は建具を優先して、再利用しようと考えています。例えば、照明器具の表面に使うなどの転用も考えられます。

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5,鬼瓦

鬼瓦

鬼瓦

鬼瓦

○屋根の鬼瓦は、住宅としては大きなものです。
実は、このHP作成時には、解体工事は終わっています。この鬼瓦は解体の時に、取り外してもらいました。
解体の時に、kiさんと一緒に現場を眺めているときに気が付きました。取り外して見ると、立派なものでした。
50年近く雨風に曝されていたのが嘘のように綺麗なものでした。
しかし、何に使うか、使えるかは未定です。

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6,その他

梁

棚

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○その他、いろんなモノがあります。
檜の丸太でつくった軒、違い棚、昔の水飲み器など。
但し今回は、博物館を設計するわけではないので、これらのうち、いくつかを選別して再利用することになると思います。
転用には、手間が掛かり、コストに影響があるのでバランスをもって計画することが必要だと思います。