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NO.45_KY-HOUSEができるまで

Vol:03:基本計画の作成

(1012/12/13)

KY-HOUSE・基本構想


1,敷地条件
■道路関係
・南側道路(42条2項道路)は、4.0m幅(セットバック後)である。
・交通量は少なく、車の騒音は少ない。
  
■近隣及び隣接建物
 ・南側には高層マンションがある。住民からの視線は、正面は非常階段なので問題ない。
・北隣は2階建て木造住宅。将来建て替えられても影響は少ないと思われます。
・西側の住宅は、近い将来ビル化・マンション化の可能性があります。現状は、午後の日照が得られます。
・東側は、3階建てビル越しに、早朝の日照が期待できる。

■地盤(別添近隣データー参照)
・近隣データーから、地盤改良が必要なことが想定される。(ただし、シルト質の地層なので、液状化の危険は少ない。)
・簡易地質調査が要求される。 
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2,法的な規制など(一般)
2_1 商業地域・防火地域
・3階建て以上は耐火建築物が要求されます。(外壁、屋根、床に耐火性能。柱梁に耐火被覆)
・近年、木造在来工法でも耐火建築物つくることが可能になった。

2_2 建坪率80% 容積率500%
・建坪率は、耐火構造なので緩和され、100%までOK。
・前面道路幅で容積率は規制される。4.0×0.6=2.4=240%がMAX > 199%

2_3 有効採光(建築基準法施行令20条)
・居室は、必要な有効採光が確保できる窓が必要です。

2_4 防火区画(建築基準法施行令112-9条)
・200m2以下かつ3階建て以下なので、防火区画は不要。

3,高さの規制に関するSTUDY
3_1 高度斜線 
・無し

3_2 日影規制 
・規制対象外。但し高さが10メートルを越えると、「中高層条例」の対象建築物となる。

3_3 道路斜線 
・道路の反対側から、1 : 1.5の比率で規制される斜線制限です。(原則)
・今回は天空率を活用して、道路斜線の緩和を受ける。 →特に重要です。今回はこの緩和規定の運用がポイントになります。

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4,KY-HOUSE計画の目標

■KYさんご希望条件

・駐車場1台分 軽自動車程度
・2階がLDK
・3階は夫婦の主寝室と将来の子供部屋(できればロフトつき)
・できれば屋上はルーフバルコニー
・1階と3階にトイレ
・将来子供2人まで

■設計のポイント

1,木造耐火構造として
・木造耐火構造は、まだ新しい工法なので、じっくり設計を進める必要があります。 
・鉄骨構造に比べ、コストが抑えられ、かつ軽量なので、地盤改良も軽くてすむ。
・木造建築としては、自重が重く、特殊な構造になるので、詳細な構造設計が必要になります。

2,狭小住宅として
・家を、大きな家具と想定して、設計することがポイント。
・間仕切り壁を少なくして、なるべく広々と感じさせるスペースをつくります。
・一方、耐震構造をしっかり確保するには、耐震壁が必要なので、バランスが大切。
・最大の容積を確保するために、天空率をつかって対応する。


3,将来のライフステージの変化に対応できる。
・家族の関係は、固定化されたものではなく、時間の流れに沿って成長変化します。
・家とは、その変化に対応して、家族にフィットするのが理想です。
・あまり細かく規定せず、将来の変化に合わせ、徐々につくっていく。
・3階寝室、ロフト、駐車場をリフォームして、スペースを確保する。

4,小さくても、楽しく住む 。
・小さくても、工夫次第で、楽しい仕掛けが可能です。
・建て主は、家具、インテリアの工夫をしてほしい。→家づくりへの参加
・愛着のもてる住宅にしたい。

 

5,省エネルギー住宅
・しっかりした断熱計画
・床暖房設備設置予定

 
 
5,計画案についてのコメント

■全体な計画ポイント
・木造耐火構造のため、仕上げ材に規制多く、重量が重くなるので、耐震壁が多めに必要。
・階段は、日常的に使うので、急ではなく登り易い角度とします。(重要)
・前面道路が狭いので、道路斜線を天空率でクリアーすることがポイント。

■1階
・駐車場 + 玄関 +浴室・洗面所
・給湯設備機器、エアコン室外機の置き方を工夫する。(要検討)


■2階
・LDKのワンルーム
・コンパクトで、使いやすいキッチン。(実施設計時にじっくり検討)
・広々と使えるように、ワンルーム空間。
・収納を上手につくりだす。=無駄な空間を排除する。
・トイレは、1階と3階に設置。

■3階
・当初は、寝室としてワンルームで使う。
・将来は、2分割が可能。
・トイレ+洗面スペースあり


■ロフト
・物置スペースとして活用。
・ただし天井高1.4メートル以下、面積は下階の半分まで。固定階段不可。
・プラスαのスペースとして活用する。梯子で上り下り。

6,工期について
今回は設計から完成まで、12ヶ月程度を想定しています。

1,設計期間   
 ・基本設計   約2-3ヶ月
 ・実施設計   約3ヶ月

2,審査機関届け(確認申請) 約1ヶ月
                
                
3,工事期間   約5ヶ月

                            総計約12ヶ月程度


7,概算予算

以下省略

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