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3,4,5階建て したまちの家

デザインと仕様

“3,4,5階建て・したまちの家”(以下、したまちの家)のデザインは、シンプルさを第1に心がけています。

また 敷地はビルが混在する地域が多いので、人が住んでいる気配が感じられるような住宅らしい表情が出るように心がけています。

また”したまちの家”の仕様は、ハウスメーカーの商品化住宅のような固定化された仕様は決めていません。

各プロジェクト毎に、立地条件や施主の希望に合わせた仕様をカスタマイズし、予算に合わせて、最良の選択をしていきます。

首都圏は、直下型地震が近い将来に起こることが予測されています。
耐震性能に関しては、建築基準法で、仕様が定められていますが、これは最低限の基準です。

耐震性能に関しては、当事務所では、耐震性に十分な余裕を確保するような耐震設計を行っています。

また、一般の人には、一番弱いのは木構造であると思われている方が多いようですが、構造設計において計算を行って設計するので、基本的にどの工法でも、耐震性能には優劣はありません。

また下町地区は、一般的に地盤が悪いので、軟弱地盤、液状化対策として杭工法が必要になる場合が多くあります。

“したまちの家”は敷地が狭い場合が多いので、杭工法は工事上からも十分に検討する必要があります。

敷地が狭い、前面道路が狭い場合などは、各種工法の中から最良のものを選び、砂上の楼閣ならないような地盤対策をする必要があります。

“したまちの家"が立地する場所は、多くの場合防火地域の中であることが多いので、 建築基準法上、3階建て以上の住宅は、耐火建築物という高い仕様が要求されます。

耐火建築物としての仕様は、木構造、鉄骨構造、RC構造のどの構法でも可能です。

適材適所として求められる最良の工法を選択することが大切です。

一般的に一番需要が多いのが、鉄骨構造で耐火仕様をつくるケースです。

鉄骨造はRC構造に比べ、軽量化が可能であり、地盤が悪い下町地区には適しています。

また工場で部品の多くをつくり現場で組み立てる乾式工法なので、狭い敷地での工事も比較的有利になります。

RC構造の耐火性能は非常に高く、またコンクリートの重量感が独特の安心感をつくりだしまので、デザインとしては面白いものが出来ます。

しかし、敷地が狭い場合には施工性が悪いこと、工期が多く掛かること、建物が重いこと、コストがかかることなどの短所がありますが、これを乗り越えると独特の感性の住宅が出来ます。

木造による耐火建築物は、最近認可された耐火仕様の工法です。(木造軸組工法による耐火構造)

一番馴染みがある木造の軸組を使った工法であり、一般的な工務店でも施工可能なオープンな工法ですあり、当事務所でも実績があります。

木造では、理論上4階建てまで可能ですが、一般的には3階建てまでです。写真の模型は、木造4階建てとして提案した住宅です。

木造耐火構造は、まだ始まったばかりの工法であり、改良すべき点も多いのですが、今後確実に需要が増える工法であると思います。

私たちの事務所は、基本的に上記のどの構造による、耐火建築物の実績がありますので、対応が可能です。

“したまちの家”を現場でつくるには、高度な施工技術が求められます。

4,5階建ての建物は、一般的にはビル系の施工技術が求められ、 これは野丁場と呼ばれるゼネコン系の建設会社が得意としているジャンルです。
しかし同時に”したまち宅”には、質の高い住宅としてのきめ細かな仕上げ工事が必要であり、これは町場と呼ばれる木造を主体に工事している工務店が得意なジャンルです。

したまちの家”には、この両者の施工技術を兼ね備えていることが必要であり、施工会社の選択も重要なポイントになります。

また、ほとんどの場合敷地条件が、狭小地であることが多く、難しい工事を要求される場合が多いので、設計者と工事施工会社のチームワークが必要です。

KI-HOUSE(墨田区)から、竪川を望む

●3,4,5階建て したまちの家 設計仕様例

デザインの方向性 シンプルさ、快適さ、住宅らしさ 騒音対策 遮音性、室内吸音性の向上
設計コンセプト 狭さの解消、自然を取り込む、ひとや町に開く 構造形式 木造、鉄骨造、RC造で最適形式
耐震性能 耐震等級2以上 鋼管杭、BH杭、摩擦杭、PHC杭、地盤改良など
耐火性能 耐火建築物(防火地域) バリエーション 2世帯住宅、店舗併用住宅、賃貸併用住宅など
省エネ性能 省エネ等級4相当 施工会社の選択基準 ビル系技術と住宅系技術を併せ持つ建設会社を選択
防汚対策 光触媒塗料その他 建設コスト こちらをご覧ください