住んでから少し時間が経過した住宅の様子を
レポーターの市川さんを通して表現しています

下町・台東区の木造2階建て住宅です。下町住宅の要素をいろいろとりいれた住宅です。
Vol.11
土間のある下町住宅
- AS-HOUSE -
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3,小さな敷地の光の入れ方


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47as_0303.jpgas_310.jpgas_351.jpgas_300.jpg密集地で家を建てる場合、敷地奥の採光は常に問題。

AS-houseでも、「とにかく明るく!」という要望があったのは、建て替え前の家が日中でも電気を点けないといられないほど暗かったことが原因です。

敷地が細長ければ中庭をつくって採光するのが一般的ですが、狭小地ではそれも無理。


残るはトップライトやハイサイドライトをつけることで、AS-houseでは、2階吹抜けに二つのトップライトがあり、西側壁面にハイサイドライトがつけられています。

とは言え、2階の窓はそれらと道路側、つまり北側の大きな窓だけ。

それでも「とっても明るい」と喜ばれているのは、わずかな光でも有効に室内に行き渡らせているからでしょう。



ポイントは二つあると思います。

一つは、トップライトとハイサイドライトをセットした吹抜け全体を白くして、明るい箱を室内に挿入したようにしつらえたこと。

二つ目は、道路の向かいの家の壁に当たる光を無駄なく採り込んでいること。

吹抜けは、室内の開放感を高めるとともに、漆喰壁に当たって光が乱反射する光庭のようになって2階全体に明るさをもたらしています。
また、北側の窓際は「枯れていた植木が生き返った」というほど光を採り込めているのです。



トップライトやハイサイドライトを漫然と取り付けるだけでなく、状況を適切に判断して設計すれば、厳しい条件のなかでも十分な室内の明るさを得られる、という好例になっているようです。


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