オンライン設計室
Vol.32:1年点検の様子
1年点検の様子(2011/02/15 UP)
先週、NO.29_KT-HOUSEの1年点検を行いました。
1年点検の結果は、建具関係に一部手直しが必要なカ所がありましたが、これは制作建具の宿命で、折り込み済みのことです。
通常、制作建具は四季、つまり1年の気候や湿度の変化を経てはじめて安定します。
制作家具は、1年後(または半年後)に建具屋さんが調整して、はじめて完成するものだと、説明しています。
さて、入居後のKTさんの感想は、住みやすい住宅だとお褒めのお言葉をいただきました。
設計上、きちんとした断熱設計や、庇をつくって夏の遮熱に備えた設計をしたので、冬暖かく、夏涼しい家だと、ほめられ設計者としては喜ばしいかぎりでした。
また楽しく使ってほしいと意図して設計したキッチンも、本当に気に入っていただけたようで、設計者としても嬉しかぎりです。
約半年ぶりに訪れたKT-HOUSEは、すっかりこの地域に馴染んでいるようでした。
周辺環境は、古い住宅地とビジネス街が混在する地域です。
都心ですが、町内会が残り、人情も感じられる暖かさを感じる場所です。
KTさんは地元にも、溶け込んでいらっしゃるご様子で、新しい生活を楽しんでいるようでした。
50才台の郊外の住宅地から、都心への引っ越しで、生活環境の変化が大きいので大変だと思われましたが、とても楽しく過ごされているようで、良かったです。
・kKT-HOUSEの佇まいは、町並みにすっかり溶け込んでいました。
・白い壁面は、光触媒塗料の効果もあり綺麗なまま。
・検査後のひととき
・楽しそうに使ってもらっているキッチン。右側は、PC机に連続する。正面の壁に小さな絵。
・入居直前(1年前)のLDK
・地下音楽室への階段。ピアニストのお住まいらしいしつらえ。
・音楽室のようす。
・時間帯によって、地上の光が落ちてくる。
・施工中の写真と比べる。
後日談になりますが、このKT-HOUSEは、設計時に大変な苦労をして、2回も設計をしています。
オンライン設計室の日付を見ると、はじめにご相談をいただいたのが、2007年の6月でした。
2007年から2008年に掛けては、リーマンショック前で、中国オリンピック前と重なって原油や鉄材の高騰があり、建築価格の急激な高騰がありました。
通常設計には半年程度の時間がかかりますが、その半年間で2割以上建築費が高騰してしまい、予算がオーバーしてしまい、一時設計を中断しました。
半年ほど時間を置いて鉄材の高騰を考え、鉄骨4階建てであった計画を見直して、RC構造3階建てに見直し、同時にリーマンショック後の景気後退があり、ようやく工事費が納まり、着工できました。
計画から完成まで、約2年6ヶ月も費やしてしまいましたが、苦労の甲斐あって、良い住宅になったと思います。
・冬は日差しが差し込む。
生活も落ち着かれたようなので、そろそろ、写真家の飯村さんに撮影をお願いしようと思います。
- Vol.01:計画の問い合わせから
- Vol.02:現地調査から
- Vol.03:計画の再開
- Vol.04:計画の完了
- Vol.05:工事着工
- Vol.06:地下掘削工事_その1
- Vol.07:地下掘削工事_その2
- Vol.08:地下掘削工事_その3
- Vol.09:地下躯体工事_その1
- Vol.10:地下躯体工事_その2
- Vol.11:地下躯体工事_その3
- Vol.12:デザインの変更
- Vol.13:1階躯体工事_その1
- Vol.14:1階躯体工事_その2
- Vol.15:2階躯体工事_その1
- Vol.16:2階躯体工事_その2
- Vol.17:2階躯体工事_その3
- Vol.18:3階躯体工事_その1
- Vol.19:3階躯体工事_その2
- Vol.20:コンクリート躯体工事完成
- Vol.21:鉄骨屋根工事
- Vol.22:施主との現場打ち合わせ
- Vol.23:内部仕上げ工事
- Vol.24:内部仕上げ工事その2
- Vol.25:オープンハウスを行います。
- Vol.26:大工工事が進む
- Vol.27:家具工事
- Vol.28:足場が外れました。
- Vol.29:最終仕上げ工事
- Vol.30:オープンハウスのお知らせ
- Vol.31:とりあえずの完成写真
- Vol.32:1年点検の様子
- Vol.33:1年後の様子
- Vol.34:事例集に掲載しました。
- Vol.35:住んでみての感想
- Vol.100:日常の風景
- Vol.101:狭小敷地の地下工事