住んでから少し時間が経過した住宅の様子を
レポーターの市川さんを通して表現しています

下町に狭小敷地建つ鉄骨4階建て住宅に住んでからの様子です。5人家族が暮らす住まいです。
-Vol.4-
狭小地の鉄骨4階建て住宅
- SB-house -
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2.男の隠れ家

 オンライン設計室にも示されているように、SB邸は将来店舗併用にすることが計画に盛り込まれています。
 このため1階の天井高が通常より高く設定されていて、ちょっと変わったスペースをつくり出していました。それがSBさんの趣味室と書斎です。

 玄関土間の上と玄関ホールの脇の上部にこの二つのスペースが取られています。趣味室は高さ120センチなので、立ち歩くことはできませんが、広さはおよそ1.5×4.5m。そこにはご主人の小さな頃からの趣味・Nゲージを走らせることができるようにセッティングされています。セッティングして、走らせた後、片付けなくていい場所。「鉄っちゃん」垂涎のスペースでしょう。

 家を建てる際に子供がいれば、必要諸室としてまず子供室は欠かせません。個室にするかどうかは別にしても、子供のスペースはほぼ確実に確保されます。
  しかし「大人室」というのは聞いたことがありません。たいがい「主寝室」がその代用で、あとはリビングやダイニングで占められます。狭小敷地ではなおさらです。つまり大人専用の個室はもちろん、一人になれるスペースさえ確保するのは難しいのです。「家の中で一人になれるのはトイレの中だけ」などと言われる所以です。 それがSB邸では、ご主人の専用スペースが2ヶ所も。

 SB家はご主人以外すべて女性。子供たちが大きくなって、家の中でのお父さんの居場所はどんどん減っていったとしても安心(?)です。

 そんな親子の綱引きはともかく、注目したいのはそのスペースの作り方。
 1階は駐車場と自転車置き場、階段とエレベーターでほぼ埋まるのですが、趣味室は玄関土間の上部空間、書斎はそれらのわずかな隙間を充てていて、まさにニッチ。将来の店舗スペースという特殊な条件があるにしても、狭小地でも工夫次第で「男の隠れ家」が作れることに、少し感動したのでした。

 

SB-HOUSEの出来上がるプロセスは、
<建築計画網・大系舎 HP><オンライン設計室><No.22 SBさんの場合>
を参照ください。  



 

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