私達は東京都目黒区を本拠地として住宅設計を中心に活動する小さな1級建築士事務所です。 木造住宅をはじめとして、鉄骨構造やRC構造の住宅設計にも積極的に取り組んでいます。
最近は、2,3世帯住宅や老後のための住宅、また下町の狭小地における4,5階建ての都市型住宅、耐震リフォームなども多く手がけています。

さて、ここで私達の住宅設計に対する取り組み方について少し詳しくお話しさせてください。
私たちが住宅設計で大切にしていることは、完成した住宅の質はまず第一に大切ですが、それと同様にその住宅が出来上がるまでのプロセスも大切だと考えていることです。
ですから、私たちは家づくりのプロセスにおいて、建て主とのコミュニケーションということを、特に大切にしています。
そのため私達は、そのためのコミュニケーション手段の一つとしてインターネットを上手く活用して、建て主、設計者、そして施工者が、良い形で協力しあって家づくりを進めることがを積極的にすすめています。
設計者が、家づくりにおけるコミュニケーションの問題に対してどのように取り組むべきか。
そのスタンスこそ、それぞれの設計事務所の個性であり、住宅設計をどのようにとらえているかによって変わります。

こんなたとえ話しはどうでしょう。
有名シェフの手になるフランス料理は、あとから振り返ってみるとさほどでもなかったりしますが、食べている間は総じて美味しいものです。
一方、一般の私たちがつくる料理も、時として信じられないような美味しさを感じること
があります。 たとえば、キャンプでつくるバーベキュー。
屋外という非日常空間での食事も加味されるうえ、自分たちで調理することが生み出すエンターテイメント性が、美味しさのスパイスとして働くことは言うまでもありません。
フランス料理とバーベキュー、
どちらも食事としては申し分ない。
しかしその美味しさの内実はまるで違います。

一言で言えば<what=何を>と<how=どのように>の違いでしょうか。
前者は<what>、すなわち目の前に出された料理の質だけが食事の評価の対象となります。
対する後者は、<how+what>、素材の購入に始まり、設営・調理、目の前に皿が出てきて、関わったみんなで、ワイワイ楽しいお話しをしながら最終的に、平らげるまでのすべてが食事の評価の対象です。 建築計画網・大系舎が実戦しているのは、このバーベキューのような家づくりです。 ハードとしての住宅だけでなく、つくるプロセスも総合的に設計する。
それが、建て主にも施工者にも、もちろん私達設計者にも「美味しい」家づくりになると信じているからです
(2011/10 建築計画網・大系舎 大戸浩)  |