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2011年2月15日
NO.29_KT-HOUSEの1年点検
オンライン設計室NO.29_KT-HOUSEを更新しました。
先週、NO.29_KT-HOUSEの1年点検を行いました。
KT-HOUSEは、新宿区の敷地16.7坪(55.36m2)に建つ、RC壁式構造地下1階地上3階建ての地下室付狭小住宅です。
1年点検の結果は、建具関係に一部手直しが必要なカ所がありましたが、これは制作建具の宿命で、折り込み済みのことです。
通常、制作建具は四季、つまり1年の気候や湿度の変化を経てはじめて安定します。
制作家具は、1年後(または半年後)に建具屋さんが調整して、はじめて完成するものだと、説明させてもらっています。
さて、入居後のKTさんから、住みやすい住宅だとお褒めのお言葉をいただきました。
設計上、きちんとした断熱設計や、庇をつくって夏の遮熱に備えた設計をしたので、冬暖かく、夏涼しい家だと、ほめられ設計者としては喜ばしいかぎりでした。
楽しく使ってほしいと意図して設計したキッチンも、本当に気に入っていただけたようで、設計者としても嬉しかぎりです。
約半年ぶりに訪れたKT-HOUSEは、すっかりこの地域に馴染んでいるようでした。
周辺環境は、古い住宅地とビジネス街が混在する地域です。
都心ですが、町内会が残り、人情も感じられる暖かさを感じる場所です。
KTさんは地元にも、溶け込んでいらっしゃるご様子で、新しい生活を楽しんでいるようでした。
50才台の郊外の住宅地から、都心への引っ越しで、生活環境の変化が大きいので大変だと思われましたが、とても楽しく過ごされているようで、良かったです。
後日談になりますが、このKT-HOUSEは、設計時に大変な苦労をして、2回も設計をしています。
オンライン設計室の日付を見ると、はじめにご相談をいただいたのが、2007年の6月でした。
2007年から2008年に掛けては、リーマンショック前で、中国オリンピック前と重なって原油や鉄材の高騰があり、建築価格の急激な高騰がありました。
通常設計には半年程度の時間がかかりますが、その半年間で2割以上建築費が高騰し、予算がオーバーしてしまい、一時設計を中断しました。
半年ほど時間を置いてから、設計を再開しました。
鉄材の高騰を考え、鉄骨4階建てであった計画を見直して、RC構造3階建てに見直し、同時にリーマンショック後の景気後退があり、ようやく工事費が納まり、着工できました。
計画から完成まで、約2年6ヶ月も費やしてしまいましたが、苦労の甲斐あって、良い住宅になったと思います。
生活も落ち着かれたようなので、そろそろ、写真家の飯村さんに撮影をお願いしようと思います。
なお、NO.29_KT0HOUSEの詳しい情報は、以下のページをご覧ください。
■KT-HOUSEの出来上がるまでのプロセス(オンライン設計室)
投稿者 ooto : 2011年2月15日 11:11 ツイート