下町で既存の住宅や店舗を建て替える人、また郊外から下町へ転入して住み替える人などの多様な家づくりを、設計者として、設計から工事完成まで建築技術的なサポートを行います。 下町には、生活をエンジョイするためのインフラが整っており、なおかつまちで共に暮らすという社会の暖かさがあります。 このよう魅力的な下町における住宅設計を、私達は設計のメインテーマとしています。
しかし、下町の家づくりには、建築技術的に難しい問題が多くあるのが現実です。 私達は、こういった問題をこれまで蓄積した経験と技術で、解決することで、より良い家づくりのお手伝いをを続けていきたいと考えています。
A 階数は、3,4,5階建てが多い 下町住宅は狭小地であるがゆえに、1フロアーあたりの面積が狭く、住宅としては、3階建てから5階建て程度の階数が必要になり、建築の背も高くなる傾向にあります。 一般的には、3階建てまでは、木造でも可能ですが、4階建て以上の場合は、鉄骨造、鉄筋コンクリート造(RC造)の選択が必要になります。 また階数が高くなると、階段のつくり方も非常に重要な要素になります。 このような条件では、ホームエレベーターを活用するケースが多くあります。
B 高い耐火性能が要求される 都市計画上の 防火地域に建築する場合は、一般的には耐火建築物という耐火性が高い仕様の設計が必要になります。 耐火建築物を設計するには、一般的には鉄骨造とRC造になります。ただし鉄骨造の場合は柱や梁には、耐火被覆材にて覆い、火に強い建築にする必要があります。 一方コンクリートで出来ているRC造はそのままで、火事に強い構造です。 また最近では、木造でも耐火建築物を形成できるような構法が出てきました。
D 町や人と、強いつながを持つすまい 下町住宅を暮らしの観点から見ると、町や人々に開かれた関係をつくっているのが大きな特徴です。 下町住宅を計画するときは、閉じた住宅単体だけで考えるのではなく、道や町との関係の中で考える必要があります。 町の中における住宅の位置づけを意識して、皆と一緒に、楽しく、助け合いながら暮らしていくという意識が反映された住宅です。 下町全体が、すまいであるとい全く異なる視点で設計することが大切です。 地域レベルで考えると、祭りなどの年中行事、商店街、都市施設、都市交通など、便利で、楽しく 暮らせる要素が町中に多くあることが特徴です。