オンライン設計室
Vol:09:狭小地の杭・BH工法
地下障害物の一部撤去が終わりましたが、全部の障害を撤去するには効率が悪いので、杭工事を先行させることになりました。
今回は、現場造成杭の試験杭を、検査する日のレポートです。
構造設計担当の、山領さんに立ち会っていただき、一連の作業を行いました。
そもそもこの地域の地盤は悪く、今回は地下31メートル付近の支持地盤まで、現場造成杭を打設することになりました。
現場造成杭には、アースオーガー工法とBH工法がありますが、今回のような狭小敷地では、BH工法でしか施工ができません。
写真を見るとわかりますが、資材や重機をレイアウトすると、これがほぼ限界でしょう。
幸い2方向に道路に接しているので、この工法が可能になりました。
大きなタンクは、水や廃土を分別するもので、小さな粒子の廃土は、専用車で場外の捨て場へ運ばれます。
隣のビルから撮影した敷地の全景写真の右端は、BH工法の掘削機、その他籠状の鉄筋、などでほぼ敷地はいっぱいです。
今回の手順は、以下の通りです。
1,BH掘削で、31メートル付近まで、掘削する。
2,、鉄筋の籠を、つなぎながら下まで配置する。
3,コンクリート流すためのトレミー管をつなげながら、下まで下ろす。
4,トレミー管から、下部にコンクリート打設する。
5.比重で、コンクリートが下部から打設されていく。
・地盤ボーリングデーター
・現場造成杭の手順 出典:構造用教材(日本建築学会)
・掘削土と、サンプルの土を深さ毎に比べています。
・近くのビルからの眺め
・隣接ビルからの眺め。右端がBH掘削機。水と廃土のタンク。鉄筋籠で敷地はいっぱい。
・掘削の深さをチェック。
・鉄筋籠入れ。
・穴の周り。この下約31メール以上の深さがある。(ビル10階分の高さ)
・隣のビルから、作業風景を見る
・隣接するビルから。
・構内の様子。鉄筋籠、トレミー管、タンク。
・鉄筋の深さを確認
・トレミー管の挿入。この管を経由して、下部に生コンを流す。比重で水が出てくる。
・生コン打設風景。ポンプ車で、トレミー管へ運ばれる。
・上から見る。
・ニートの現場監督、黒岩さん
・施主のお父さんに、作業を説明する構造デザインの山領さん。
・施主のお父さんは、ずっと杭の作業を見守っていらっしゃいました。
今回は、杭工事の職人の紹介です。
狭小敷地の、現場造成杭工事は、大変な作業です。
タチバナ興業の萩原さんに話し聞きました。
狭小敷地の現場造成杭の工事は大変であるが、工事が完成したときには、達成感があるとのことでした。
・タチバナ興業社長 萩原さん
・杭の職人さんたちと。左から萩原さん、若野さん、加藤さん、大川さんのチーム
・ガードマンの小泉さん
- Vol:01:出会いから
- Vol:02:基本計画の提案
- Vol:03:地質調査
- Vol:04:基本設計の模型
- Vol:05:実施設計の完了
- Vol:06:地鎮祭
- Vol:07:親杭工事
- Vol:08:地中障害が出た!
- Vol:09:狭小地の杭・BH工法
- Vol:10:掘削工事が始まった。
- Vol:11:掘削工事その2
- Vol:12:床付け完了
- Vol:13:地下工事進む。
- Vol:14:アンカーセット
- Vol:15:製品検査
- Vol:16:上棟です。
- Vol:17:構造見学会の開催
- Vol:18:構造体が完成です。
- Vol:19:ALC外壁工事
- Vol:20:耐火被覆工事
- Vol:21:内装下地工事
- Vol.22:室内仕上げ工事
- Vol.23:室内仕上げ工事その2
- Vol.24:足場が外れます。
- Vol:25:外観が現れた
- Vol:26:完成写真その1-外観
- Vol.27:完成写真その2-室内
- Vol.28:完成写真その3-賃貸住宅