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NO.40_TW-HOUSEができるまで

Vol.13:板金工事はすごい。

(2011/04/15)

今回の工事では、板金屋さんが活躍しています。

この計画の外壁は、通称”なまこ壁”と呼ばれる、ガルバリューム鋼板波板金仕上げを採用しているからです。
また屋根仕上げも同材で、タチハゼ葺きという板金工法を採用しています。
この、小波板仕上げは、柔らかい陰影を落とすので、私はかなりいろいろな住宅で採用しています。


ところで、板金という仕事は、職人の作業を見ていると、楽しく、創造性あふれています。

板金の特徴とは、一般に言われる”乾式工法”ですが、工業製品に見られるような、単一で、無機的な表情ではなく、職人の作業にともなう、人間的で、時には芸術的ともいえる味が、滲み出てくる仕事が魅力的です。

このような楽しい作業なのですが、一般的に板金屋さんは、屋根の上など高い場所で作業するので、人の目に触れにくいので、今回はその仕事の一部をここで紹介してみます。

板金屋さんの工具の多さは、とても興味深いものがあります。
今回、板金工事を担当してもらった野村板金の、野村さんに板金の仕事に使われる工具を紹介してもらいました。

・完成予想CG(まだ養生ネットで、全景が見えない)壁と屋根の濃いグレーの部分。


・野村板金、野村さん。39歳。
 板金屋3代目。父から仕事を習った。


・板金屋さんの工具。車に積んであったもの。これらは工具の、一部です。
<つかむ>、<切る>、<たたく>、<押さえる>、<こじる>ための工具。磨いであり、どれもピカピカ。


・"やなぎバサミ"。直線、曲線両用。


・”なまこバサミ”なまこ壁(小波板)専用はさみ。壁の波と同じ歯のカタチ。


・”タテギリ”直線用はさみ。


・つかみ金物小。


・同上中


・”掴み”=たたくために押さえる工具?


・足場の上で作業


・赤い下書きに沿って、掴み、折り曲げる作業。


”えぐり”という小さなはさみ。円を切りぬく。


・縦トイの穴を”えぐり”で切り抜く。


・トイ受け金物を差し込む。


・トイ受け金物の取り付け作業。


・樋が取り付け完了

工具には、展示会があるそうで、そこで仕入れてくるそうです。
高いところの作業に感謝です。