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2006年7月 4日

上野駅旧ホール

SB-HOUSEの現場に通うには、JR上野駅で降車して、地下鉄銀座線に乗り継ぐルートを使います。
途中下車で立ち寄る上野駅構内は、古い時代からの遺産がそこかしこに残り、独特の雰囲気を醸し出しています。
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先日時間があったので、昔から上野駅のシンボル的な存在であったホールの内部をじっくり眺めてみました。
ここは、石川啄木の『ふるさとの訛なつかし・・』の詩にもあるように、東北方面を故郷をもつ人にとっては特別の意味がある場所だったのでしょう。
このホールは、昨年国内の映画賞を総なめした、ALWAYS-3丁目の夕日にも、集団就職の学生が一番始めに東京を実感した上野駅のシンボル的な存在です。

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現在ここは、人と行き交うコンコースではなく、レストランエリアとコンコースを結ぶ中継点としての役割を担っています。外部から見たホールの外観は印象的ですが、内部から見ると、気をつけないとホールの位置は見逃してしまうかもしれません。

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現在のコンコースとは、アーチによって区切られていますが、このアーチをよく見るとディテールには、菊の御紋の装飾が施されています。

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高い天井のホールのダイナミックな空間構成、細部の丁寧なつくり、特に左官職によって丁寧につくられて漆喰の意匠を見るのは楽しいものです。

日本中の駅舎が無個性化していくなかで、このような独特の雰囲気を醸し出している駅舎は貴重な存在だと思います。

投稿者 ooto : 2006年7月 4日 19:27