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2009年10月14日

「なぜ、ウエブが強い設計事務所は家づくりが上手いのか」その後。

なぜ、ウエブが強い設計事務所は家づくりが上手いのか」(大戸、森川共著)が、発売後約2カ月が経過しました。
本の売れ行きは、ポチポチとのこと。
本が売れない時代なので、まあまあなのでしょうか(笑)


その間の世間の反響はいろいろなのですが、著者としては、この本がいわゆる設計事務所の営業本、つまりビジネス書とだけで扱われている点を少し不満に思っています。


私としては、この本は、設計者による家づくりの方法論(デザイン論)として書いており、現代ではそのためにはインターネットが重要なコミュニケーションツールであるという点を強調したつもりです。
本の販売の過程で、表題にある「・・・家づくりが上手いのか」というキーワードはいつのまにか抜け落ちてしまっているので、そこが不満に感じています。


家づくりにおいては、どんな住宅をつくるかということばかり、クローズアップされますが、どのようにつくるかということも、同じような比重で大切だと思います。


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例えば、自動車を例に考えてみましょう。

現代は、自動車を安く大量に、かつ性能が良くつくることにメーカーは心血を注いでいますが、その結果、つくるプロセスにおいて人間を、機械の一部として酷使して、不要であればカットするということが、起こっていますが、果たして人間にとって幸せなことなのでしょうか?

作るという論理を優先させるあまり、派遣社員を機械のように扱う社会が良いのか、そろそろ考えるべき時代になっているのではないでしょうか?

ものばかりを追い求めていたら、一体何のためにそのモノを追い求めていたか分からなくなっているという逆転現象が起きているのではないかと思います。


私は、住宅の現場でも、自動車の製作現場起こっていることと、同じような思いを感じています。

ものづくりの現場である、住宅の工事現場や、もう少し広義で考えて、家づくりというフィールドは、そのプロセスが危機的な状況にあることは、今や自明のことになっています。

そういう意味で、何をつくるかだけが「デザイン」ではなく、どのようにつくるかも大切な「デザイン」であることを考えてみた本です。

著者として、そんなことを考えながら書いた本だということを再度強調してみました。


もし、この本を読んでいただける機会があれば、そんな視点でも読んでいただけると嬉しです。

さて、すっかり秋めいてきました。
自宅のキンモクセイの花も満開で、甘い香りを漂わせています。


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投稿者 ooto : 2009年10月14日 16:23