« 住宅・建築作品集に、NO.23_YA-HOUSEを掲載 | メイン | NO.28_NA2-HOUSEを更新 »
2007年10月29日
長沢浄水場
先日、長沢浄水場を見学してきました。
前を通るたびに、道路から見えるガラス貼りの箱の中に綺麗なマッシュルーム型の列柱がみえていて、とても気になっていました。この建物は山田守さんの設計で、昭和32年に完成した、鉄筋コンクリートの建物です。古い建物ですので、最近、耐震補強や、仕上げなどの改修を行ったそうです。道路から見える列柱部分も今回改修を行ったところでした。
思った通り列柱の部分は、白く塗られた柱の形状がかわいらしく、規則的にならんでいて、とても綺麗でした。水道局という用途で、一般にはほとんど開かれていない建物なのに、しっかりと維持されている建物であることにも感心しました。
しかし、一番印象に残っているのは、新築当初から手を付けていない(おそらく)部分でした。例えば、コンクリートの柱。円柱の柱の頭部が広がっていて、天井に飲み込まれているような形になっています。
打ち放し仕上げなので、型枠の後が残っているのですが、型枠の加工が複雑で、部分的には、不均一な型枠形状だったりして、当時の職人の苦労がうかがえました。また、時間の経過で、独特の美しさと威厳を感じました。これって、時間あってのデザインで、もちろん、メンテナンスもありますが、時間に耐えうるデザインである必要もあって。
そんなことを考えていたら、最近のいろいろな建築物の50年後を考えてしまいます。現代建築にとって、時間って大きなテーマなのかな、と感じました。(森川)
投稿者 ooto : 2007年10月29日 13:23 ツイート