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2007年9月 2日

建築基準法改正の近況

 今年の6月20日に、建築基準法が改正されました。例の構造偽造事件を受けて、建築設計の厳格化、計算の2重チェックなど、建築確認がとても厳しくなりました。

 建築確認とは、建築主、つまり建て主が申請するものなのですが、一般メディではほとんど取りあげないので、申請者、つまりクライアントには、私たち設計者から、建築基準法の改正内容を伝えなければいけないという状況です。

 私のクライアントで、構造偽造事件はさすがに、皆知っていますが、それを受けた今回の建築基準法の改正について知っている方は皆無です。

 法の厳格化は、建築申請の手間が掛かるので、申請料が上がること、申請期間が大幅に伸びたことなど、申請者つまりクライアントにも負担が掛かってきますので、その点に関して、国はきちんと国民に知らせて欲しいと思います。

 例の構造偽造事件では、国会中継までメディアが報じていたのですが、その連続線上にあるはずの、法改正がなぜほとんど一般に知らせないのか、全く不思議です。多くのメディアにとって、怪しげな設計士、悪徳不動産会社、、悪徳ゼネコン、怪しげなコンサル会社など、泥まみれの建設社会の構図は、センセーショナルで、世間の注目を挙げ、視聴率を稼ぎますが、それを受けた法律の改正などは、地味で、かつ専門的なことなので注目に値しないということなのでしょうか。

 ところで、最近この法改正のことが新聞などで報じられていますが、それは少し異なった角度からです。ネット上で『建築確認』と検索すると、いろいろな記事に出会います。

 実は、今回の改正ですが、法としても不十分で、実際の運用面で、現場では大混乱しています。
それは、法改正の内容があまりに厳格すぎて、建築確認が、非常に通りにくくなり、しては建築生産活動が停滞し始めているという記事です。

 肝心の改正内容についても、国民にもう少し分かりやすく知らせて欲しいと思います。ただし実際には、改正内容が今もって、明確でなく混乱状態で、国や行政自体も混乱しているようなので、告知しようがないかもしれません。

読売新聞NEW_S0831
朝日COM_0831

 建築の中でも、特に構造設計は、近年コンピュター解析が急速に発達したことを受けて、難しい解析もPCを使った容易に行われるようになりました。それに比例して設計者にとっても、解析ソフトの中身など、ブラックボックスの部分が増えてきました。

 今回の改正は、どこまでそのブラックボックスを減らせるかということだと思いますが、法が求めているレベルが、現実的なレベルとはかけ離れているという点が問題です。

 ともかく、偽造などを減らすことは良い方向なのですが、少しでも早く現場の混乱を納めて、建築活動が、始まるように願っています。当事務所でも、建築申請を抱えており、また知り合いの事務所からも相談があったりと、グレーな気分の日が続きます。

投稿者 ooto : 2007年9月 2日 12:50