« オンライン設計室no.25_KN-HOUSE更新 | メイン | NO.25_KH-HOUSE更新 »
2006年11月15日
町が暗い
最近、すっかり日記の更新をさぼってしまいました。反省、反省。
さて、このところすっかり夜は冷え込み、木枯らしの吹く季節が到来しました。
夜道を歩いている時に、冷たい風に吹かれると寒さで体が堪えます。
ところで最近は、昔に比べると、夜道がめっきり暗く、かつ寂しくなっていると感じませんか?
街灯は以前に比べるとむしろ増えているような気がするのですが、なぜそんな感覚になるのでしょうか?
昔と言っても、徐々に変化したような気がするので、はっきりいつ頃からと断定することは出来ませんが、ここ十数年くらいでしょうか。
その理由の大きな要因は、窓用シャッターの普及やサッシの性能向上で、住まいの光や音が、外部に漏れなくなっているからだと思っています。特に新興住宅地にその傾向が強いようです。
昔から雨戸はありましたが、雨戸自身も光が漏れていたり、欄間があればそこから光が適当に漏れていたような気がします。台所やトイレなどの小さな小窓からの光を加えると、街路にはかなり適当な量の光が溢れていたのだと思います。
最近は、セキュリティーを向上するために、全ての窓にシャッターが付き、夜になると真っ黒な物体と化す住宅が増えています。そういった町は、住宅と断絶し、特に暗くて冷たい感じがします。一方反転して、住宅の室内は照明器具の向上で、明るい光に満ちているのでしょう。夜になると住宅は引きこもりると言ってよいかもしれません。
音に関しても同様です。サッシ性能の向上、シャッターの普及が、住宅から漏れていた音を完全にシャットアウトしています。
もう十数年前ですが、ネパールのカトマンドゥの裏町を夕刻に歩いたことを思い出しました。
店先は裸電球のほの赤い光で照らされ、2階の住宅から聞こえる住人の声やラジオの音が、とても暖かく、懐かしく感じた記憶が蘇ってきました。昭和のイメージと言って良いかもしません。
写真は、自宅の付近を散歩しているときに、携帯のカメラで撮影したものです。三角屋根は私の自宅で、近所でも、明かり漏れが多い住宅です。
投稿者 ooto : 2006年11月15日 08:00 ツイート