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2013年8月 1日
地下室のつくりかた
都心部の比較的狭い敷地で、面積の確保や音楽室のため、また時にはシェルターのために地下室をつくりたいという施主の希望を良く聞きます。
一般的にその場合は、工事は難航することが多いです。
地下室をつくる場合には、通常は、地盤面から、3-4メートル程度穴を掘り、本体の工事を行います。
まず一番はじめの問題は、都心で敷地が狭いので、なるべく広く建物をつくりたいがゆえに、敷地境界線ギリギリまで、穴を掘ります。
ただし、穴を掘ったままだと、切った土の面が崩れて、周囲の建物に多大な損害を与えるので、仮設の壁をつくり、周囲の土を安定させます。
これを山留め工事を言い、地下室工事の最大のポイントになります。
この山留め工事には、その敷地の土質や、地下水位によって、いくつかの工法があります。
今日の写真は、これらの工法を知る上で、とても参考になるものです。
先日、たまたま、埼京線新宿駅のホーム立っていたら、巨大な駅ビルの地下工事の現場が丸見えで、地下土留め工事の展示場のようになっていました。
写真下の左から、シートパイルという、厚い鉄板を使った工法です。
これは止水性が高い工法ですが、値段が高いです。
真ん中が、親杭松矢板工法といい、一般的な工法ですが、地下水位が高い場合は、少々問題があります。
H型の柱を差し込み、間に腐りにくい松板を嵌め込むものです。
小規模地下室向きの工法でしょう。
右側は、ソイルセメント工法といい、セメントの柱状の壁をつくものですが、費用が掛かります。
狭い敷地で地下室をつくるのは、本当に大変です。
NO.29_KT-HOUSEで地下室をつくった工事記録がオンライン設計室にあります。
これは、親杭松矢板工法で行いました。
今日は少し堅い建築技術的な話でした。
・NO.29_KT-HOUSEの地下工事
投稿者 ooto : 2013年8月 1日 11:11 ツイート