MM-HOUSE    自然光/外断熱/鉄筋コンクリート構造



1階平面図)(2階平面図)(断面図)(アイソメトリック図


DATA
名称 :MM-HOUSE
所在地:東京都杉並区
構造 :RC構造2階建て(一部木造)
仕様:外断熱、床暖房、外壁ハイブレス塗装、一部亜鉛合金菱葺き、内壁:珪藻土塗りその他
竣工 :2006年
敷地面積:162.55M2
延床面積:160.26M2
構造設計:構造デザイン 山領一義
施工:葛工務店


新しい住まいには、熟年夫婦と成人した娘、そして愛犬とのゆったりして気楽な生活が求められた。
敷地は、50坪。第1種低層住居専用地域で、法的な制限は、50%/100%なので、広くもなく狭くもなくといったところか。そのため、住宅内部を広く感じてもらうために、建物全体を連続したワンルーム空間と考えて計画している。建物を微妙に振っているのは、視覚的に変化を持たせることで、空間の奥行きを感じさせるためである。

この住宅では、特に自然光の取り方に特に注意を払っている。太陽光が、壁を伝わり壁自体を美しく見せること、またアルコーブに入る光の変化で、日時計のような効果を持たせ、時間の変化を感じてもらうこと、トップライトから落下してくる光で、空間の高さを感じてもらうことなど、光に対しての工夫を注意深く行った。

また、塗り壁(石膏入り珪藻土)には、左官職の手で微妙なテクスチャーをつけることで、より一層光の微妙なニュアンスを感じてもらうことを意図した。

それから、もう一つ大切にしたことは、住まいに時間感覚を刷り込むこと。クライアントは、住まいに関しての時間感覚をとても大切にしている。まるで昔からここにあったような感覚、つまり建て替え前のイメージが刷り込まれていることが重要なことであった。
建て替え前の旧宅と庭

また構造的に耐震性を確保するために、壁式RC構造が選択された。低層の壁式RC構造は、大地震には強い構造である。

その他熱環境計画としては、外壁外断熱、床暖房を採用している。屋根は、木造として通風層をとった2重屋根としているので、真夏でも、屋根裏空間はほとんど暑さを感じない工夫が施されてる。


 


MM-HUOSE
BEFORE→
       
       

撮影:飯村昭彦+大戸浩※

MM-HOUSEの出来上がるプロセスは、オンライン設計室:PROJECT NO.21 MM-HOUSEを参照ください。