耐震補強工事その1(2008/01)
2007年12月に、工事工務店を、建匠に決定し工事費の詰めを行いました。
その結果、ほぼ予定金額に近づいたので、2008年1月に契約し、工事が始まりました。
事前に行われた耐震診断は、一般診断であり、いわゆる非破壊による調査が前提となっています。
従って、解体工事が進み、内部を直接目視出来る状態になり、はじめて全容が分かるという流れになります。
解体が進み、当初予定していた内容と異なる場合は、耐震補強の計算をやり直すという作業が伴うので、工事担当の工務店と、協力しながらの大変な作業です。
なお今回の耐震補強工事には、自治体から100万円の補助金が出ることになっています。
■耐震補強計画を再度、確認すると、以下の通りになります。
1,瓦屋根を金属屋根に変更する。
・重量の重い瓦屋根から、軽いガルバリューム鋼板屋根に変更
2,無筋基礎の補強
・鉄筋コンクリート基礎を既存の無筋基礎に抱き合わせる。
・隣地が迫っており、工事は内側から行う
3,耐震壁を追加補強を行う。
・筋交い、及び面材により壁倍率を確保
・1階と2階の壁ラインをそろえるため、壁を追加する。
・剛性の全体バランスを考えた配置
4,床面の剛性を確保
・既存荒床を、構造用合板で補強し、水平面の剛性を向上させる。
5,接合金物類
・現在の基準にあう金物類を追加補強する。
屋根軽量化工事(2008/01)
既存の屋根は、桟瓦葺きで、重量があります。
人間にたとえると、頭でっかちで、地震時には、頭が大きく振れるので、非常に危険です。
上信越・新潟地震では、瓦屋根の住宅の被害が大きかったことは、憶えていらっしゃる方も多いと思われます。
金属屋根に変えるだけで、0.3ポイント程度も有利になります。

・瓦葺きの既存屋根

・安全のために張られた足場と養生ネット

・瓦の撤去

瓦を撤去すると、野地板(杉板)が露出する。

・屋根剛性を高めるために、野地板を撤去し、構造用合板を張る。

・構造用合板を張り終わり、屋根の面剛性が高まった。

小屋裏側から見る。

・ポリエチレンフォーム(雨音防止)+瓦棒用の桟を設置

・金属屋根葺き完了(瓦棒葺き)

・ケラバ付近
以上で、屋根軽量化工事が完成。
耐震壁補強工事(2008/01)
構造壁をバランス良く増やすことが、構造補強を行う上では、一番重要な要素です。
この住宅では、隣家がせまっていて、外側から工事が出来ないので、内側から補強工事を行っている。
古い筋交いは、現在の適合基準にあわないので、新たに筋交いを追加している。

・内壁を壊すと、木摺下地が出てきた。
筋交いの入り方、及び金物は現在の基準を満たさない。

・断熱材は入っていない。金物類も現在の基準を満たさない。

・新しい筋交いを入れ、補強する。金物をきちんと入れる。

・コーナー付近の補強は、非常に大切である。

・既存の筋交いでは、基準に合わないので、新たに追加。
上下は、梁・桁の対して適合金物でジョイント

・補強金物を追加

・新たに断熱材を入れる。