その19

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いよいよ着工です。

[1999/08/]見積もりの調整


実施設計が終了した後に、再度深谷建設に精算見積もりを行いました。
実施設計時に、いろいろ追加したり、グレードアップしたので、見積も
りが予算の15%もオーバーしてしまいました。
通常10%のオーバーは、仕様の変更だけで調整出来出来るのですが、15%
のオーバーでは平面や断面の変更を伴った修正が必要になってきます。
ここで、クライアントのNSさんと相談して、見積もり調整の優先順位
を決めました。

1,間取り、断面などの設計変更は行わない。OMソラーも残す。
2,仕様・設備などはなるべくこだわりを捨てる。
3,ただ、デザイン上重要な仕様の変更は行わない。
4,予算を5%程度上乗せして頂く。
ということを打ち合わせました。


一方、深谷建設には、上記の条件で、コストを下げる方法を施工サイドから
提案してもらいました。
その結果、予算のオーバーは5%程度の押さえることが出来ました。予算調整は、
約1ヶ月半掛かりましたので、着工が10月までずれ込んでしまいました。




[09/27]地縄の確認



ようやく着工です。
地鎮祭は、夏前に執り行われています。

まず、はじめは建物の位置を、確認します。
計画図から、測量を元にして、建物の位置にひもを仮に引いてみて、適切か
確認します。
今回は、実際に位置を確認してから、気が付いたことがあったので、少々変
更を御願い致しました。何事も実際目で確認することが大切です。


敷地(ピンクの紐に注目)


実際に目で見て確認


メージャーで実測


今日は、少し時間が取れたので、大谷石の採跡地を訪ねました。 宇都宮市内から約20分くらいの道のりで、大谷にたどり着きました。 大谷に近づくに連れて表れる、大谷石を扱う石屋さんの、大谷づくしの店構 えが目立っていました。 大谷一体に、新旧の大谷石による記念碑、観音像、磨涯仏などがあり、とて も面白い場所です。 石屋の店構え


観音様


可愛い地蔵さん


資料館前の横穴式教室?


しかし、やはり石切場の空間は、圧巻でした。人のスケールを超越した空間は、 神々しさを感じさせるものでした。内部空間としては、イタリアのミラノ大聖堂 で感じたような圧倒する迫力があります。残念なことに、写真を持っていました が、これを撮影する技術がないので、全て真っ暗でした。 ここでは、道すがらに見えた採掘場の跡の写真を代わりに載せます。 採掘場内部


付近の採掘場跡


しかし残念なことに大谷石は過去の物となり、全盛期を彷彿とさせる施設の幾つ かは廃墟となっていました。 集会施設(共栄クラブ)跡正面


集会施設(共栄クラブ)跡側面


地下大空間のことは、次のページを参照してください。 大谷資料館のページへ さて、次は基礎工事、木軸のきざみ工事と、進行してきます。 またNSさんから、設計の微調整の要望も出ています。 これから本格的な工事に入ります。


その19おわり
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