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04:軟弱地盤と杭工事


〜前略〜
20年前にここに賃貸ビルを建てる予定で設計図を作成したことがあり、鉄骨5
階の地表から22メーター強の地点まで杭を6本打つ基礎だったと思います。
ただ、近所ではおそらくべた基礎と思われるの4階建てののビルもあります。

杭工事に関してはどのように判断したら良いのでしょうか?

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〜前略〜

そうですか。やはりこの地域も、地盤が良くないのですね。
実は、オンライン設計室NO20KI-HOUSEの敷地では、杭の長さが実に35メートルもあります。

地質調査の結果、支持地盤が大変深いことが分かりました。
また、地表に近い地層に、液状化現象(揺れると耐力がゼロになる)を引き起こす可能性
が高い層があります。

近隣を見渡すと、3階建てレベルは、杭を行わないものも多いようです。
というのは、3階建てレベルで、35メートルの杭は、コスト面からも非常にアンバラン
スに見えるからでしょう。

この計画段階で、杭設置するかどうか、するならどのような工法にするかで、かなり検討
が行われました。

区役所に聞くと、杭が無いベタ基礎でも認めるといいます。

しかし、役所はいいと言っても実体は、地上近くは地帯力がほとんどありません。
もし、地震が来て崩壊しても、役所は何ら責任はとりません。
非常に無責任な話だと思います。

結論からいえば、固い層が深くても支持層まできちんと、杭をつくろうということにしました。

昨日から始まった杭工事で、地中の土を見ると、中間層の土は、個体というより液体に近いほど
ゆるいモノでした。ちょうど、シュークリームくらいのヘドロのような柔らかさでした。

そういう意味で、きちんと杭を打って良かったねと、施主と再確認した次第です。

いわゆる砂上の楼閣にならないように、杭はきちんと設置すべきだと私は考えます。
但しあくまでもKI-HOUSEと同じ地層であればということですが。

杭を打つ基礎とそうでない基礎のときの価格の違いについて。杭の工法はいろいろあります。

一般的に狭い土地での杭は、工事の難易度が上がります。
正確には、きちんと地質調査を行わないと正確なことを申し上げられませんが、おそらく
300〜400万円程度ではないかと推測されます。
打たないことと言うことは、ベタ基礎ということだと思われますが、これはそれほど高くないので、
杭の金額の差と言うことだと思います。

以上です。

(参考)杭工事の事例
SB-HOUSE