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リノベの
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天井を上げる!スケルトン天井

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既存の天井をはがすと建物のスケルトン(構造体の梁と上階の床裏)が現れてきます。

天井面からこのスケルトンまでは一般的に20-40センチ程度の空間があるため、天井をはがすだけでその分天井高を高くすることができるのです。
この数十センチが、感覚的にはもっと高く感じられ、とても開放的な空間に変ります。

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何といってもスケルトンむき出しのラフなテイストはリノベーションならではの魅力的な内装です。
新品にはない経年変化や、武骨な骨組みから独特の雰囲気が感じられます。

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天井を剥がすだけの簡単なリノベーションのイメージがありますが、天井裏がなくなることでの不都合もあります。
天井裏には、一般的に電気や設備の配線・配管が通っています。
電気配線は、ルートを検討してまとめるなど、ある程度整えておくことが必要です。
また設備配管は既存の状態を調査して、どこの配管がどこを通っているのかを推測しておくと良いでしょう。
配管や配線の露出は、ラフな仕上がりのスケルトン天井では意外と気にならないものです。

また、最上階の場合は断熱材に注意しておく必要があります。
夏場の日射熱を抑えるため最上階の天井裏には断熱材が入っていることが一般的です。
思い切って断熱材をとってしまうのも一つの方法ですが、できれば断熱はしておきたいところです。

費用はかかってしまいますが、天井裏に入れることが難しければ、屋根面での断熱も可能です。
木造のような勾配屋根であれば、それに沿った勾配天井として天井面に断熱材を充填することで、高い天井高をとることが可能になります。

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(天井をあげて梁を露出。断熱材はその上に)



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(木造のリノベーションで既存の梁を露出し、天井をあげる)


配管の露出や断熱、場合によっては防音のことなど、しっかりと検討し、ある程度の「割り切り」の気持ちが必要ですが、既存のソースを活かした中古にとても「似合った」リノベーションの方法です。(森川)