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NO.64_KO-HOUSEができるまで

04:提案2-外断熱工法の提案

(2018.12.13)

現在の住宅には、ほとんど断熱材が設けられていません。
かろうじて屋根面にごく薄いグラスウール(厚み25ミリ)が設置されているだけで、壁には断熱材がありません。

建設当時は、住宅において温熱環境にはあまり注意を払わなかったからです。
そのため、熱容量が大きいRC造住宅では、冬は冷えたコンクリートから感じる輻射熱や、なかなか暖まらない室温で、相当寒いと感じていらっしゃるはずです。


そのため今回は断熱材が必要です。
この住宅の構造は蓄熱性が高いRC構造であることから、今回は外断熱工法を提案します。
熱容量の大きなコンクリート住宅には、外断熱工法が適しています。
この外断熱工法は外側に厚みが広がるので、室内空間を狭めることもありません。
現代では、省エネが社会問題にもなっており、かつ2020年からは、新築住宅には省エネ基準が設けられて、義務化されます。

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同時に外壁にはもう一つの問題があります。
それはタイルの剥離落下問題です。長期にわたる雨水の浸水で、タイル裏面が剥離を起こしやすくなっています。

酸性雨による浸透水の中性化の影響もあると言われています。

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・タイル剥離の事例。経年変化による劣化、酸性雨の侵入、寒暖の繰り返しなどが原因。


またもしタイルを撤去する場合には、大きな騒音、振動が起こり、なおかつ大量のゴミが発生します。
そのため、住宅の長寿命化を考えて、タイルをネット上から保護した上から、外断熱を行うピンネット外断熱工法を提案します。