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NO.54_TY-HOUSEができるまで

Vol.03:敷地測量と詳細設計

(2016/09/15)

細かな設計を進める前に、まずは敷地測量を行います。
古くからある敷地であるため、建てぬしの手元に残っている敷地の資料は「間」で記されたものしかありませんでした。
1間=1818mmになるのですが、古い資料ですのでミリ単位の精度までは分かりません。
敷地いっぱいに建てるためには、測量を行い、正確な敷地形状を出す必要があります。

また、この敷地一帯は「震災復興地域」という、関東大震災と東京大空襲の2度にわたって震災を受けた地域で、現況の道路境界と区の資料にズレがありました。
復興当時、迅速に道路を復旧することを優先したために生じたズレということです。
今回の建て替えで、正確な道路境界を出して、それに合わせた計画を行う必要があります。

20160915_03.jpg
敷地測量図。区の資料を基に正確な道路境界位置も算出する。


敷地形状がわかったところで、収納計画や設備計画などの細かな設計を進めます。
下町地域は狭小地が多く、郊外型に比べると、敷地面積にゆとりがないため、収納方法や設備配管に工夫が必要になります。建て主が作成したメモをベースに、階段脇の壁を利用した収納や、排水管のルートなど細かい部分の設計も行います。
特に、今回はキッチンや洗面スペースがコンパクトになるため、細かな打ち合わせを行い、設計を進めました。
(森川)


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TYさんのスケッチ。収納計画を細かく検討されている。

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階段脇の収納例。鉄骨の柱・梁型のため、階段脇には25センチ程度のスペースができる。

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キッチンの設計。コンパクトなキッチンのため、収納を細かく検討。