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2013年5月 4日

父永眠

先週、父が永眠しました。

1ヶ月前、88才の誕生日に入院し、その後病院で、命の階段を一歩一歩下りて、最後の2週間は、毎日眠るように過ごしていましたが、先週静かに召されていきました。

父は、長い間横須賀で建築設計事務所を営んでいました。
住宅や事務所ビル、公立学校などを設計していました。
つまり私と、同業ということになります。

国鉄(JR)、建設会社を経て、40歳代で独立して約30年間以上小さな設計事務所を営んでいました。
父は高度経済成長時代を歩んで来たので、大小いろいろな建築の設計に関わってきました。

同業の設計者として感じるのですが、特に戸建て住宅を100件以上設計していています。
これは、施主層からの厚い信頼が証であり、とても、誇れるものだと思っています。


私が若いときに、事務所を継承するかどうかで揺れたときがありました。
しかし施主層は人に付くと感じたので、そのまま事務所を継承しても、ゼロから出発なるので、横須賀ではなく、東京にまったく別の事務所を開いたという経緯があります。
ただ別の事務所を開いたあとでも、父からは設計技術者としての生き様を、多く学ばせてもらいました。


もともと自分の家系を辿ると、2,3世代前は、指物師だったり、鉄骨職人だったりと職人の血が流れていることを感じます。
だから楽しいモノづくりの現場を、記録して、インターネットで配信しているのだと最近気づきました。
あまり、血筋とか先祖とかを、普段考えたことは無かったのですが、なるようになっているのだなとつくづく感じました。


写真は、亡くなる前日の夜に、たまたま自宅の窓から綺麗な月明かりが見えたので、手撮りで撮影したものです。
静かで凛とした月明かりが、千と千尋の「ゼロになるからだが、耳を澄ませる」という歌詞を連想させてくれました。



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投稿者 ooto : 2013年5月 4日 12:00