不定期日記 ![]() 2003/11/29:庚申塚 いつもの通勤経路の交差点に、庚申塚があります。 庚申塚は、古来より道しるべになっていることは、知られております。 ![]() この庚申塚は、志木街道という古い街道の交差点に建っており、年代は江戸時代のもののようです。 ここの仏像は、阿修羅のような顔をした仏像の冠に、馬の顔がついていて、いわゆる馬頭観音というものようです。私は、午年うまれであり、顔も面長なので、親近感を感じてしまいます。 ![]() 信仰心の篤い方がおられるようで、今でもお供え物が置いてあり、私も心の中で一礼して気を引き締めている毎日です。 ![]() 最近都会の中では、風景が均一に近く、道しるべになるお店や建物の変化激しく、道に迷うことも多いのが現実だと思います。 単調な道空間にこういった庚申塚のような、よりどころになる道しるべは貴重だと思います。近所の道においてある、ステンレス製の現代彫刻オブジェが、ほとんど意識にのぼってこないのかは、かなり深刻な問題だと思われます。 ↑UP 2003/11/20:住宅の全体性 雑誌やテレビなどのマスメディアや、インターネットなどを媒介にして、建築家の情報が一般に普及するにつれて、建築家の大衆化が進み、建築家自身の商品化、部分化が進んでいるように思われる。 建築家が、形=フォルムを通して何かを表現することだけに重点を置くことに対して、意味を見出しがたいと感じています。 住宅は、いろんな切り口で、表現できる多様性を持っています。 例えば雑誌やTVなども、一般向けデザイン系、施主向け住宅情報系、インテリ誌、専門家向け建築雑誌など、各メディアの立場で、いろんな情報を発信しています。 また、大小住宅メーカーも、自社の商品を特徴付けし、強調するので、その住宅と特徴とは?といった時の答えが、百花繚乱の状態です。 当然ですが、デザイン系の雑誌では、住宅の形の善し悪しが強調されるし、住宅系情報雑誌では、その時によって、断熱工事、手抜き工事、最新キッチン設備などが特集されます。そのどれもが大切なことは確かなのですが、受け手の施主が、情報を持て余し、整理できない状態が起きていると思います。 私は、少し冷静になって、住宅の全体を見たり感じたりできないかなと、最近特に思うようになりました。 少し強引ですが、私(建築計画網・大系舎の設計活動)にとって、住宅全体の構成を、数字で表すと、以下のようになります。 1,デザイン(40%) ・フォルムデザイン (20%)→かっこよさのデザイン ・プランニング (20%)→住みやすさのデザイン 3,性能設計(30%) ・耐震、安全性 (10%)→構造設計 ・温熱環境(断熱、気密他) (10%)→環境設計 ・設備(照明、給排水) (10%)→設備設計 4,プロセスデザイン(30%) ・現場監理 (15%)→現場チェック ・プロセス参加、楽しむ (15%)→施主とともに共同してものをつくる 以上の数字は、クライアントのご希望により、多少の変動がありますが、大凡こんな感じでしょうか。 これの配分は、私たち建築家のエネルギー配分(時間配分)と言っても良いし、逆に施主にとっては、支払う設計料の内訳と言って良いかもしれません。この配分は、設計事務所により、特徴があるかもしれませんので、その比率こそが、建築家の特徴と言ってよいかもしれません。 いささか強引ですが、設計料の内訳を数字化することで、住宅の全体性を考えてみました。 さて、話はかわりますが、今日は酉の市の日です。昨年同様近くの、大鳥神社へお参りに行ってきました。今年もミニチュアサイズの熊手を手に入れました。御利益はいかに。 酉の市のにぎわい 大小の熊手 クリックでムービー再生↑UP 2003/11/17:荻窪・教会通り 荻窪駅から、na-houseの現場へ行くには、教会通りという商店街を歩きます。 この商店街は、とても気持ちが良い空間です。その理由は、2つあります。 その一つは、車が通らないことで、道幅も適度に狭く、安全に店の中をのぞきながら歩くことが出来ます。 突き当たりもう一つの理由は、道が適度に曲がっていることです。十件ほど先のお店は、曲がっているので見えません。その結果、適度に囲まれているような感じがするので、落ち着いた気持ちになります。 豆腐屋道の突き当たりには、昔ながらのお豆腐屋さんなどありとても楽しい雰囲気です。お店の構成も、団子屋、煎餅屋、食堂、ラーメン屋、ブッティック、昔ながらの洗濯屋など歩いていても視覚的、嗅覚的に興味は尽きません。 煎餅店先日、この商店街の定食店で昼食をいただきました。確かメンチカツ定食でしたが、おいしくまたびっくりするほど安く感動してしまいました。 洗濯屋さて、この商店街のような適度な迷路性を再現しようとした、六本木ヒルズ低層部のつまらなさはどうしてでしょうか。六本木の場合、形は迷路でも、高級店ばかりが並ぶ構成。形だけを模しても、大切な何かが抜け落ちてしまうことを証明しています。 さて、教会通りを抜けて、程なく歩くとna-houseの現場に着きます。オンライン設計室更新しました。 ↑UP 2003/11/11:飛田・百番 先日、事務所勤務時代にお世話になった渡辺建築工房事務所開設30周年の会に呼ばれ、大阪へ行ってきました。 会が開かれたのは、大阪・飛田新地にある百番という昔遊郭だった料理店です。通天閣の近くで、この周辺はまだ遊郭の名残がありますが、一方かなりマンションなどが建て込み、労働者の数がめっきり減って、街に活気がなくなっているように見えました。 玄関百番の外観は、比較的控えめな純和風建築なのですが、内部はもと遊郭であった名残で、贅を尽くした豪華絢爛な装飾空間です。建築は、大正期で、第1次大戦の好景気で、遊郭としてにぎわったようです。もう遊郭として使われなくなっておそらく数十年の年月が経過しているのだと思われますが、最盛期の賑わいやエネルギーを感じさせる内装は、かなり迫力があります。 待合室(陽明門と書いてあります。)特に各所に散りばめられた、指物、絵などの装飾品は貴重なものだと思われます。 最近のデザイン傾向は、装飾無しの真っ白でシンプルな箱ですが、その対局であるこの装飾空間は、なぜか魅力的で引かれるものを感じます。 デザイン傾向は、波のように時代の流れで振れますが、このような装飾的なもの、また不定型な曲線などが反動で流行る予感もします。 そういえば、最近ガウディーの展覧会が東京都現代美術館で開かれているようです。 紫色の階段と壁絵さて、当日65歳になられた渡辺豊和さんが元気に、これからの建築ビジョンをお話になられていました。 エネルギーをいただいて元気になったような気がしました ![]() ↑UP home |