住んでから少し時間が経過した住宅の様子を
レポーターの市川さんを通して表現しています

下町に狭小敷地建つ鉄骨4階建て住宅に住んでからの様子です。5人家族が暮らす住まいです。
-Vol.4-
狭小地の鉄骨4階建て住宅
- SB-house -
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3.家事室の役割

 お父さんの「夢のスペース」が書斎や趣味室であれば、お母さんにも同じような場所があってもいいはず。
  ただしお母さんは一般的に家事を担当する割合が高く、趣味室や書斎より「家事室」や「家事スペース」が用意されることが多いかもしれません。

 SB邸も3階にそのスペースが「ワークスペース」の名で取られていました。おもしろいのはその置き場所です。

 少し奥行きのあるテーブルが3階のほぼ中央にどかっと据えられているのです。
 「普段は洗濯物が山と積まれているんですけど、皆さんがいらっしゃるので慌てて片付けたんです」とSBさん。
 洗濯物がここに置かれるのには理由があって、SB邸は交通量の激しい幹線道路に面している、共働きである、という理由から、物干し場を外ではなく室内に設けていて、それがワークスペースのすぐ近く。つまり5人分の乾いた洗濯物がこのテーブルの上に「取り込まれる」ことになるわけです。

 間取りとしては、テーブルを取り囲むように、トイレ、お風呂、洗面所、物干し場(サンルーム)、寝室となっています。
 つまりトイレやお風呂、あるいは歯磨きにきた子供たちは、自然にお母さんとふれあうことになるのです。

 子供が多いと、それぞれの学校の事務作業もたくさんあるわけですが、そんな作業もここでするそうで、「夜はけっこうここにいる時間が長いですね」と奥さん。だからダイニングやリビングとは違った、母子のふれあいの場がそこに生まれている、ということになるでしょう。

 水廻りに面した機能的で便利な場所であると同時に、パブリックとプライベートのちょうど中間くらいの家族をほどよくつないでくれる場が、このテーブルを中心にできているように感じました。

 

 


3階平面図


 

SB-HOUSEの出来上がるプロセスは、
<建築計画網・大系舎 HP><オンライン設計室><No.22 SBさんの場合>
を参照ください。  


 

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