住んでから少し時間が経過した住宅の様子を
レポーターの市川さんを通して表現しています

新宿区に建築された、地下室付RC構造の住宅です。 施主がピアニストであり、多くの人が集まります。 16坪の狭小地でも快適に過ごせます。
<Vol.7>
地下音楽室付/狭小RC住宅
- KT-house -
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5. 3階LDKとメリハリのつけ方

 





KT邸の3階には、明るいLDKが広がっています。
造り付けにした大きなダイニングテーブルも、KTさんご夫妻は大変お気に入りのようでした。

造り付け家具の最大の魅力は、空間に合わせたサイズ・デザインでつくれるということ。

KT邸のテーブルは、2人で使うには大きすぎるほどのサイズですが、作業スペースにもなり、引き出しにはさまざまなモノが収納され、小さなスペースを有効に、かつ快適にする仕掛けが詰まっています。
おそらくご夫妻も、実際に使ってみて、このテーブルの良さを再認識されたのではないでしょうか。

スペースがないからとすべてをコンパクトにするのではなく、逆にある部分を大きくすることでメリハリが生まれ、使い勝手もよくなるという好例だと思います。
また、最上階の特長を生かして、部分的に天井高を高くしているのも効いています。
KTさんも「この窓がいいんですよ」と、吹抜け状の上部の窓を絶賛。



このタイプの小さな吹抜けは大戸さんの得意とするところですが、光の入り方、風の抜け方、部屋の隅々にまで与える落ち着きあるいは開放感など、KT邸では特に効果的に機能しているように見えます。

高さだけでなく、3階のスペースや窓の大きさなどが、いいバランスで構成された結果だと思います。

この3階のLDK、大戸さんの数ある設計のなかでも、ベストいくつかに入るくらい、完成度の高い、気持ちのいい空間になっているのではないでしょうか。



kt600.jpg
 

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