BBSについて
建築知識2001/09号に執筆
当事務所では、最近ホームページにCGIの掲示板(非公開)を設置して、現場段階における情報共有化の試みをはじめた。コラム3で述べた通り、以前実際の住宅のプロジェクトで、メーリングリストを使って、情報の共有化を実験的に行ってみたが、設計レベルでは上手くいくのだが、現場レベルになると、上手く機能しないことを経験した。
その経験を踏まえて、現在ある住宅プロジェクトの現場で、ホームページに掲示板を設置して、メンバーの施主、設計者、工務店の3者が、自由に閲覧、書き込みができるようにした。工務店には、主に現場の工程、進行状況などを書き込んでいただき、私は監理者として、画像を交えて現場監理の報告を行うようにしている。施主は、時々進行状況をのぞきながら、質問や感想などを述べると言った利用方法である。
ただし、この掲示板は、プライバシーの問題があるので、外部には非公開としている。メンバーの利用頻度は、概ね週に2〜3回程度する閲覧や書き込みをするといった使い方を想定している。これまでのプロジェクトの経過をみると、非常に有効に機能していると感じている。
CGIを使った掲示板は、メンバーがいつでも閲覧書き込みが出来るインタラクティブな仕組みであり、ここにアクセスすれば、現在の様子や、これまでのプロセスが、一目して分かる所に特徴がある。その名の通り、現場の進行状況を伝える掲示板が目の前にあると言った感覚である。対照的に、メーリングリストは、全てのメールに目を通さないと、情報に取り残されるといったような事態も生じてくる。メーリングリストは、いわば回覧板のようなものであり、これまでの討論内容を頭に入れているという前提があるので、かなりのエネルギーが必要だ。そう言う意味では、掲示板という手段は、少し気楽に使えるソフトな情報共有ツールだと思う。
ただし、注意すべき点は、設計変更や工事上の疑問などのように利害に係わるようなことは、掲示板ではなく、直接のメールや電話によって行うことを前提としている。要するに、当たり前だが、個別のコミュニケーション・ツールの特徴を考えながら、適材適所に使うことがポイントである。
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