5,電子メールの落とし穴

電子メールは、全く新しいコミュニケーション・ツールです。従って、現代人にとって有効なツールであることは間違いないのですが、一方道具であるので、使い方によっては落とし穴があることも事実です。

これまでの経験を通して、感じている電子メールの落とし穴を整理すると以下のようになります。

 1,非礼なメール

電子メールは、画面に向かって書いているので、直接コミュニケーションの相手の顔が見えません。画面の向こう側に、人間がいることを忘れがちです。本当に多いのは、単純にマナーがないメールです。こちらは空いた時間に、相談にのっているにも関わらず、お礼の言葉もなく、矢継ぎ早に質問を繰り返す人がいます。また、聞いてそのままと言う人も結構多いです。質問に答えているのは、パソコンのプログラムではなく、生身の人間です。こういった関係では、コミュニケーションが成立しません。

 2,感情的なメール

また、怒りのメールを簡単に送信する人。自分の感情をそのままメールに載せる人。これも、相手が不在だから起きてしまうのでしょう。大切なメールは、推敲を重ねて、翌日出すことが大切です。ちょっとした配慮で感情を抑えることが出来るはずです。後日、送り主に直接合うと、大して気にしてしなかったりで、こちらが戸惑うことがあります。 

3,細かすぎるメール

電子メールは、思いつきやアイデアをメモ出来るメリットがあるのですが、メモ魔の人が逆に細かく書き出しすぎて、対処出来ないことが良くあります。家づくりを、本当に細かく細分化し過ぎて、情報交換だけで息切れしてしまうことが、非常に多いです。

この点は、最近のプロジェクトでは、非常に多い問題で、健全な家づくりを目指すにためには深刻に考えるべきです。家づくりにとって、本当に有用な、情報交換とは何なのか、情報化時代の中で方向性を見いださないと、家づくりが、情報交換に終始して、疲れることで終わってしまう可能性があります。

家づくりの中で、インターネットというツールをきちんと使わないと、大変なことになります。情報交換の量や、情報交換の回数を重ねることだけが目的ではないのです。インターネット任せに、コミュニケーションを行うとこういった結果に陥りと感じています。

ナビゲーターとしての、建築家の技量が問われることになると思います。

 4,情報量の少なさ

電子メールは一見、書き出されることで、話し言葉よりも、情報量が多いように感じられますが実は、そうではありません。漂白された文字だけの簡潔の文章ですので、そこから意味をくみ取ることは、容易ではないのです。つまり、文章だけの情報から、意味をくみ取らなければならない難しさがあるのです。ですから、書くという行為も慎重に行わないといけないことは、言うまでもありません。 

電子メールというメディアは、全く新しいものなので、私たちは徐々に慣れ親しむことで、上手な使い方、マナーを作って必要があると思います。一方、電子メールというメディアが持つ落とし穴も、十分意識的になる必要があるような気がします。

脅迫的に、携帯電話の電子メールをチェックする若者の姿は、日常の風景になってしまいました。でも、何でそんなに、急ぐのかな。 (00/08/01)

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